「インスタ映え」という表現にも手垢がつきすぎて、最早この言葉が世に出たばかりの頃の輝きは失われて久しい。
しかし「映える」という言葉は古くからある言葉なので、新しいも古いもなく、今後も使われ続けていくことだろう。
言葉というのは不思議なもので、「あって当たり前」であって、「存在することに対するありがたみ」のようなものは最早抱いていないという人が殆どではないだろうか。
素晴らしいものであるにも関わらず、ありがたみすら抱かない。
そんな存在が私たちの周りにもある。
それがUNI(三菱鉛筆)のJETSTREAMだ。
JETSTREAMというペンの素晴らしさはもうすでに僕が語る領域にないと思うが、第9回を数えるOKB48(OKiniiri Ballpen48)総選挙において9連覇を果たしている事実を見ても、その絶対王者っぷりがわかるというものだろう。
そんな中で今回はこのランキングで第5位に輝いたぺんてるのエナージェルインフリーを紹介したい。
僕も第1位のJETSTREAMは大好きで、学生の頃から愛用している。
何本もリフィルを買い換えてジェットストリームを使っていたが、大学生協で「就活ペン」と銘打たれていたエナージェルユーロが気になって買ってみたのが僕とエナージェルの出会いだった。
今でも日本の就活には手書きの履歴書の文化が残っていると思うが、僕が就活をしていた頃は今以上に神の履歴書至上主義と言う風潮が根強かった。
エナージェルユーロの潤沢なインクフローと乾きの早さ、濃くはっきりとした書き味はその謳い文句の通り「就活ペン」として文句のない能力を見せてくれた。
ただし、このペンには弱点もある。
それがゲルインキボールペンの欠点である「筆記可能距離の短さ」だ。
今でもそこそこ筆記量が多い僕だが、高校・大学時代はとにかく書いて書いて書きまくるタイプだった。
油性のJETSTREAMですら当時の僕には「インキが切れるのが早いなぁ」という感触があったが、ゲルインキボールペンはあっという間に無くなってしまう印象だった。
そんなわけでエナージェルユーロは素晴らしい書き味だと感じつつもリピートはしなかった記憶がある。
そんな僕も社会人となってからはPC作業が増えて筆記する量も減り、それに伴って水性インキやゲルインキのボールペンを購入する機会が増えた
そんな中今から2年前の2018年2月、非常に魅力的なペンが発売された。
それがエナージェルの限定色商品「エナージェルインフリー」だ。
これが大変な人気で、名古屋市内の東急ハンズやLOFTでは軒並み売り切れ。
実家に帰省したタイミングで立ち寄った地元のLOFTでやっと見つけたエナージェルインフリーだったが、人気色のターコイズブルーは売り切れていた。
泣く泣く他の4色と、ターコイズブルーのリフィルだけ購入したことを覚えている。
そんな苦労もあったのだが、18年の11月に限定商品からレギュラー商品にスライドして、いつでも買うことのできる商品となった。
買いそびれていたターコイズを購入できて嬉しい反面、少し悲しい笑
さて、そんなエナージェルインフリーだが書き味に加えて見た目が非常に美しいのが特徴だ。
透明軸の中には色付きのリフィルが入っており、90年代にスケルトンブームの洗礼を受け、初めて買ってもらったゲーム機がスケルトンパープルのゲームボーイポケットだった僕の性癖には刺さりまくるルックスだ。
僕の会社のデスクには無印良品のアクリルラックとエナージェルインフリーをこのような感じに組み合わせて置いてある。
二段目三段目にも愛用ペンを並べてはいるが、一番見栄えがいいので最上段はインフリーの定位置としている。
さて、いつものように最上段に奇麗に並べたインフリーを眺めていて気がついたことがある。
画像上部のターコイズブルーのペン軸に注目。
他のペン軸には「Pentel ENERGEL」と白い文字がボディに書かれているが、ターコイズのペン軸にはこれがない。
本体をひっくり返してみると反対側には同じ文字を確認できる。
前述の通りターコイズのみ11月以降の一般販売されたもので、それ以外の4本は限定期間中に購入したもの。
故に限定期間中に発売されたものと一般販売となって以降に発売されたものとで文字の記入された位置が異なるようだ。
1本だけ違う時期に購入したことで意外な発見をした。
さて。そんなわけで、めちゃくちゃ綺麗で見ているだけで幸せになれるペンなので、文房具を一新しようかと思っている人がいたらこの組み合わせを是非、という紹介記事。
おすすめはターコイズブルーとブルーブラック!