映文計

映画と文房具と時計、好きなものから1文字ずつもらって「映文計」。映画のことを中心に日々綴っていきます。

外出自粛の今こそ観よう!名作映画50選!(vol.1)

新聞を読んでいてもテレビをつけてもSNSを眺めていても、どこもかしこもコロナコロナで気が滅入る日が続いている。

外出自粛が叫ばれて久しい昨今、こんなに外に出ないゴールデンウィークは過去になかったと思う。

さて、この「ゴールデンウィーク」という単語、実は映画業界から生まれた単語であるということはご存知だろうか。春の大型連休中に公開された映画が非常に良い興行収入を叩き出したため、翌年から同時期を「ゴールデンウィーク」と銘打って宣伝を打ったというのがこの用語が使われるきっかけになったというのが通説だ。

特定の企業や特定の業界の宣伝になってはいけないということで、NHKでは「ゴールデンウィーク」という言葉を用いず、「大型連休」という言葉を採用している。

 

そんな映画業界にとって掻き入れ時ともいえるゴールデンウィーク(以下GW)。

しかし今年のGW、僕ら映画ファンは新型コロナウイルスの影響で映画館に行くことすら出来ない。

 

この時期に映画に触れることができないのが映画ファンとして非常に悔しいので、配信サービスで観ることのできる映画作品でおすすめのものを紹介していこうと思う。

50音順で50作品を紹介しようと思うので、長くなるけれどもお付き合いをば。

あまり変化球は投げず、ど真ん中ストレートのメジャーどころ作品もバンバン投げていこうと思う。

コンセプトは誰が観ても楽しめる(と僕が思う)名作50選ということで、アイウエオ順にそれぞれタイトルを振り分けて紹介していきたい。

50音表上で該当なしの箇所もあったので、それらの不足分を補うために2作品紹介する音があるので予めご了承を。

(ヌ・ヲ・ンが該当なしとなった音。また、ヤ行ワ行は2音少ないので50音表は全部で46音となる。よって左記の3音と不足した4音を合わせて7音を追加で紹介する)

 

各作品にPrimeVideoのリンクを貼っておくので、興味があればそちらから鑑賞をば。

量がありすぎるので2分割してお送りしようと思う。まずはvol.1!

 

ア:<1>アベンジャーズ

  <2>アバウト・タイム

 

<1>アベンジャーズ

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theater.disney.co.jp

アベンジャーズ (吹替版)

アベンジャーズ (吹替版)

  • 発売日: 2013/12/19
  • メディア: Prime Video
 

 本当は『アベンジャーズ/エンドゲーム』にしようかと思ったが、とっつきやすさということで一作目の『アベンジャーズ』で。

何を隠そう、僕は地上波放送されていた『アイアンマン』一作目以外を観たことのない状態で本作からMCU(MARVEL CINEMATIC UNIVERSE)に入った。

各キャラクターの関係も能力もわからないままみた本作が非常に面白くてMCUの世界にどっぷりハマったので、是非本作からこの素晴らしい世界に飛び込んでほしい。

同じ「ア」枠のMCU作品の中では『アイアンマン』『アントマン』もおすすめ。

 

<2>アバウト・タイム 

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ドーナル・グリーソンとレイチェル・マクアダムスの共演作。

21歳の誕生日を境にある能力を身につける一家に生まれたティム。

偶然出会ったメアリーに一目惚れした彼は、彼女の心を射止めるために手を尽くす。

中盤はそんなティムとメアリーの愛にフォーカスした作品となるが、終盤はティムと父親の比重が高まる構成。

家族愛をこれほど嫌味なく、また説教臭くなく描いた作品も少ないのではないだろうか。

しれっと登場しているマーゴット・ロビーの瑞々しい美しさにも注目。

アバウト・タイム ~愛おしい時間について~ (字幕版)

アバウト・タイム ~愛おしい時間について~ (字幕版)

  • 発売日: 2015/04/10
  • メディア: Prime Video
 

 

イ:<3>イコライザー

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イコライザー (字幕版)

イコライザー (字幕版)

  • 発売日: 2015/02/11
  • メディア: Prime Video
 

www.netflix.com

 学校生活中「この教室に突然悪漢が襲いかかってきたらどうやって敵を倒すか」という妄想を抱いたことのない男子はいないと言われている(僕調べ)が、そんな妄想を抱きやすい場所の一つに挙げられるのがホームセンター。

そんなホームセンターに元CIA捜査官を掛け合わせると、こんなにも痛快な復讐劇を描くことができるのかと感激することしきりな本作。

娼婦として登場するクロエ・グレース・モレッツとデンゼル・ワシントンのダイナーで繰り広げられる会話の温度感が素晴らしい。

なお、本作と続編でデンゼル・ワシントンが演じる主人公・マッコールさんが着けている時計はお小遣いで買える値段なのでおすすめ。

 

(旧ブログにアップした記事、引越ししたいなぁ)

eibunkeicinemafreak.blog.fc2.com

同じ「イ」からは『E.T』なんかも良い。

 

ウ:<4>ウインド・リバー

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必要最低限のBGMのみが彩る無音のエンターテインメント。

メンターのジェレミー・レナー、トレーニーのような役回りのエリザベス・オルセンという関係がMCUファン的に最高!

しれっと登場しているジョン・バーンサルも良い。

作品としての素晴らしさと同時に、僕たちが生きるこの世界で現実に存在する問題の大きさを感じるメッセージ性に富んだ作品でもある。人生で一度は観てほしい。必見。

 

ウインド・リバー(字幕版)

ウインド・リバー(字幕版)

  • 発売日: 2018/12/04
  • メディア: Prime Video
 

www.netflix.com

 

エ:<5>エイリアン

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2作目の世間の評価が非常に高いため観てみようという気もあるが、本作の完成度が高すぎるために続編を観ることができずにいる。

エイリアンが迫りくる恐怖がこれでもかというほど丁寧に描写されているにも関わらず、エイリアンがスクリーンに登場するのはごくわずかな時間のみ。

よって船内で起きた凄惨な事件が何者によってもたらされたものなのかわからないままストーリーが展開して行くのがより一層恐怖を掻き立てる。

SFスリラーの最高峰。

 ビッグチャップ(エイリアン)の造形の素晴らしさも特筆もの。芸術品の風格すら漂う、映画史上に残るクリーチャーデザインの到達点と言っても良いだろう。

エイリアン/ディレクターズ・カット (字幕版)

エイリアン/ディレクターズ・カット (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

オ:<6>おとなのけんか

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個人的にジョディ・フォスターのベストアクト作品。

そして僕が最も好きな密室劇作品の一つ。

他の場所がほとんど映らない密室劇ということで凝ったカメラワークなどにも頼ることができず、必然的に演者四人の演技力だけで魅せる作品ということに。

上映時間は80分というコンパクトな作品ながら、俳優陣の抜群の演技力に大満足でき、お腹を抱えて笑うこともできる作品。

強くおすすめできる作品。

おとなのけんか (字幕版)

おとなのけんか (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

カ:<7>カーズ

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レースで名声を得たスピードスターのライトニング・マックィーンが一度落ちぶれ、田舎街から再起するストーリー。

ジョン・ラセターの監督作にして僕の大好きなオーウェン・ウィルソンの出演作ということも一押しポイント。

兎にも角にもこの作品を支える世界観が最高なので、「子供向けなんでしょ?」などと切って捨てずに是非とも観てほしい。

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カーズ (吹替版)

カーズ (吹替版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

キ:<8>キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー

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こういうおすすめ作品を挙げる際に第二作目を挙げるのはどうかと思いはしたが、自分の大好きな作品だったので挙げざるを得なかった。'10年代最高峰のアクションムービーにしてヒーロームビーの新機軸を打ち出した大傑作。

何人かでアベンジャーズの話をしていると「キャプテン・アメリカって弱くね?」という輩が必ずいる。

そいつは多分この作品を観てもいないに違いない。

この作品を観れば誰でもわかる。キャプテン・アメリカは強いのだ。

本作を撮ったアンソニー・ルッソとジョー・ルッソ兄弟は映画ファンからの評価が抜群に高い人物なので、この作品で彼の魅力に触れて、是非ともあなたも「ルッソブラザーズの撮るアクションシーン最高だよな!」と映画好きの友人に言ってみてほしい。

きっと良い反応を返してくれるはずだ。

キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー (字幕版)
 

theater.disney.co.jp

 

ク:<9>グレイテスト・ショーマン

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最初から最後まで画面に釘付けになる極彩色のエンターテインメント大作。

豊かな楽曲、ヒュー・ジャックマンの素晴らしい演技、今や映画ファンの中に知らぬ者はいないほどの女優に成長したゼンデイヤの存在感。

脚本にアラがあるという人もいるが、そんなものをねじ伏せられるに足るだけのパワーを持った作品だ。
映画ファンの中で本作を未視聴という人はほとんどいないだろうが、映画ファンではないけど何かGW中に作品を視聴したいなぁと考えている人に特におすすめの一本。

 

グレイテスト・ショーマン (字幕版)

グレイテスト・ショーマン (字幕版)

  • 発売日: 2018/05/09
  • メディア: Prime Video
 

 

ケ:<10>劇場版デジモンアドベンチャー

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「劇場版」というのを「ケ」に充てるのも反則な気もするが、是非とも紹介したくねじ込んでみた。

ミレニアル世代の僕らが日曜朝に熱中したアニメ作品『デジモンアドベンチャー』。

本作はそのテレビ版の前日譚となる話。

わずか20分という短い時間の中に主人公である太一とコロモンとの遭遇、パロットモン来襲による怪獣映画的な市街地及び建造物の破壊の描写、グレイモンとパロットモンによる怪獣プロレス。様々な要素が重層的に組み合わさり、鑑賞時間からは想像できないほどの満足感を味わえる。

後に『時をかける少女』(2006)、『サマーウォーズ』などを手掛けることになる細田守監督のフィルモグラフィ初期の名作。オススメ。

デジモンアドベンチャー

デジモンアドベンチャー

  • 発売日: 2015/09/30
  • メディア: Prime Video
 

 

コ:<11>ゴジラ

  <12>ゴーンガール

<11>ゴジラ(1954)

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 第二次大戦終結9年後に作られた本作。

以後半世紀以上に亘って愛されるゴジラシリーズだが、正直なところを言ってしまえば第一作目である本作を超える完成度、メッセージ性を持った作品はないと断言しても良いと僕は長らく考えていた。

2016年の『シン・ゴジラ』の登場をもって本作に比肩する完成度・メッセージ性を持ったゴジラ作品が登場したが、本作が今なお色あせることのない魅力を讃えた作品であることを疑う余地はない。

本作の存在なくして、今や名監督となったギレルモ・デルトロをはじめとする数々のクリエイターは存在しなかったかもしれない。現在活躍するクリエイターへの影響力の大きさを考えても、本作を無視して現在の映画文化を語ることなどできようはずもない。それほどに大きな作品なのだ。

「白黒映画」、「怪獣映画」。本作を構成する二つの要素に強い反発を持つ人がいることは理解できる。しかし、その偏見を捨てて一歩踏み出し、是非本作を鑑賞してみてほしい。

60年以上前に作られた作品とは思えぬほど豊かな映画が、そこにある。

ゴジラ

ゴジラ

  • 発売日: 2014/04/23
  • メディア: Prime Video
 

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※同名タイトルで1984年版の『ゴジラ』、1998年のトカゲのような見てくれのハリウッド版『ゴジラ』、2014年のハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』が存在するが、一番面白いのは今回紹介している1954年版なので白黒だからと好き嫌いせずに是非観てほしい。

 

<12>ゴーン・ガール

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緊迫感に満ちた作品構成で紛う事なき名作。

カップルで観るのはあまりオススメできないが笑

現実世界に於いてパパラッチされた写真などを見ているとたまに死んだような目をしている主演のベン・アフレック。

本作ではそんな彼が役柄に見事にマッチしていた。

観終わったら誰もが「こ、こいつ怖ぇ〜!」と思うこと請けあい。

 

この作品に登場したエミリー・ラタコウスキーは類い希なプロポーションで日本国内の女性人気も徐々に高まって来ている人物。

もう既に一流のセレブの彼女だが、これからもっと人気になっていくはずなので要チェック。 

ゴーン・ガール (字幕版)

ゴーン・ガール (字幕版)

  • 発売日: 2015/03/06
  • メディア: Prime Video
 

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サ:<13>サウンド・オブ・ミュージック

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ドーナツなどが登場する「ドレミの歌」に触れずに育ったという人間は日本にいないのではないかと思う。

そんな誰もが知っている「ドレミの歌」が、今から僅か60年ほど前に作られた曲だというのことはご存知だろうか。

この曲が作られるきっかけこそ、本作『サウンド・オブ・ミュージック』の原作ミュージカルなのだ。

豊かな自然とそして優雅な音楽に彩られた本作をミュージカル映画の金字塔と評することに異論を唱える者はいないだろう。

 

主演を務めたジュリー・アンドリュースはブロードウェイミュージカルとミュージカル映画を語る上で欠かせない存在。

ブロードウェイで彼女が主役を演じた『マイ・フェア・レディ』は大変な人気となり、映画化の話が。

その際、当然主演はブロードウェイでも主演を張ったジュリー・アンドリュースが務めるものと思われたが、色々とあって主演はオードリー・ヘップバーンに。

『マイ・フェア・レディ』の米日公開年は64年、『サウンド・オブ・ミュージック』の米日公開年は65年。

彼女がどんな気持ちで本作で主演を務めたのか、その心境に思いを馳せながら本作を鑑賞するのもまた一興。

サウンド・オブ・ミュージック (字幕版)

サウンド・オブ・ミュージック (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

シ:<14>七人の侍  

  <15>シェフ 三ツ星フードトラック始めました

 

<14>七人の侍

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一作に絞るのが一番苦労したのが「シ」。そんなわけで二作選出。

一作目は『七人の侍』。昨年、富野由悠季監督が舞台挨拶で面白い邦画の一例として挙げていた。

モノクロ映画の画面に映えるよう、セットに降らせる雨に墨汁を混ぜたというのは映画ファンであれば誰もが知っている逸話だろう。

 

主人公が圧政に喘ぐ村人に助けを求められ、その主人公が集めた少数の実力者が村人に戦い方を教えて巨悪を挫く、という本作のプロットの素晴らしさは、このプロットを流用した作品が現在に於いても数多く作られている事実からも伺えるだろう。

『荒野の七人』、『マグニフィセント・セブン』は言うに及ばず。

スターウォーザー歓喜のスピンオフドラマシリーズ『マンダロリアン』第四話「楽園」に於いてもこのプロットが活かされている。

一撃必殺の威力を誇る恐怖の兵器である種子島が西部劇の世界でマシンガンに姿を変え、『マンダロリアン』第四話に於いてはAT-STとなったのは映画ファンとしてもスターウォーザーとしても思わず膝を打ってしまった。

 

七人の侍

七人の侍

  • 発売日: 2015/04/22
  • メディア: Prime Video
 

なお、録音環境がよくなかったのか、本作では台詞が不明瞭な箇所が多い。

日本語字幕に設定してから鑑賞することも良いだろう。

  

<15>シェフ 三ツ星フードトラック始めました

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ジョン・ファブロー監督・主演作。

主人公カールは一流のシェフだったが、とある理由から長年勤めた職場を離れることに。

そんな彼が再起をかけて取り組んだのがフードトラックだった。

スカーレット・ヨハンソン、ロバート・ダウニーJr.の二人とファブローが共演するのは、同じくファブロー監督作にして彼自身が助演している『アイアンマン2』を想起させる。

ファブロー組の2大俳優と言っても良いだろう。

そんなファブロー組に彩りを加えるのが名優ダスティン・ホフマン。

 

一人の男が料理人としての再起し、父親として親子関係を再生して行くストーリー。

僕は初見時大泣きしてしまった。

シェフ 三ツ星フードトラック始めました (字幕版)

シェフ 三ツ星フードトラック始めました (字幕版)

  • 発売日: 2015/05/13
  • メディア: Prime Video
 

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各種メディアで人気映画を語ると必ずと言って良いほどランクインする名作『ショーシャンクの空に』も勿論思い浮かんだし、僕のオールタイムベストに入るミステリー作品『情婦』もおすすめしたかった。

「シ」で始まる作品には名作が多いようだ。

 

ス:<16>素晴らしき哉、人生!

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 一つのエントリでこの言葉を連発しても重さがなくなるが、僕のオールタイムベスト作品の一つ。

白黒映画と侮ることなかれ。最高の感動を与えてくれる作品。

映画館で感動して涙を流すことはあっても、嗚咽するほどに泣いてしまったのは本作が初めてだった。

公開当時の評価はさほど高くなかったようだがその後評価を上げ、アメリカではクリスマスムービーの定番となっている作品らしい。

誰の人生にも等しく価値があると気付かせてくれる作品で、自己肯定感を高めてくれる。

泣きすぎて頭痛を起こさないよう注意。

素晴らしき哉、人生!(字幕版)
 

 

セ:<17>ゼロ・グラビティ

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最高の作品にして最低の邦題を付けられた作品として永遠に日本の映画ファンに語り継がれるであろう作品。

「宇宙という限りなく広い空間で繰り広げられる密室劇」という矛盾した表現がこの作品を表すのに最も適した言葉だと僕は思っている。

主人公の感じる不安や焦燥感がここまでダイレクトに視聴者にも伝わる作品は決して多くはない。

本作は映画館で観てこそ魅力が最大限に伝わる作品だと思うが、自宅鑑賞する際はできるだけ大きな画面で部屋を暗くしして液晶画面の光のみで作品に没頭することをオススメする。

引越し前のブログのエントリで過去の僕がこの作品の魅力を十分に語っているので、リンクを貼っておく。

eibunkeicinemafreak.blog.fc2.com

7年前の僕の方が熱量を持った文を書いていた気がしてならない……

 

ゼロ・グラビティ(吹替版)

ゼロ・グラビティ(吹替版)

  • 発売日: 2014/04/09
  • メディア: Prime Video
 

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 ソ:<18>空の大怪獣ラドン

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という表記に時代を感じるが、作品の面白さは折り紙付きなのでご安心を。

今やマーベルコミックを原作とするMCUの大成功を受けてワーナーもDCコミックス原作諸作品をもとにしたDCFU(DUEUとも)というユニバース構想を打ち出したり、ユニバーサル・ピクチャーズはダーク・ユニバース構想を打ち出して『ザ・マミー』という駄作を生み出したりしているが、実は東宝が半世紀前にユニバース構造の映画を生み出しているということをあなたはご存知だろうか。

モスラ、ラドンはゴジラの敵という印象が強く、事実僕も幼少の頃はそんな印象を抱いていたが、実はこの二つの怪獣はゴジラとは独立した単独作がある。

それが『モスラ』(1961)と本作『空の大怪獣ラドン』(1956)だ。

1964年4月にまず『モスラ対ゴジラ』で二大怪獣が合流し、同年12月の『三大怪獣 地球最大の決戦』でタイトル通り三大怪獣ブランドが合流、最大の脅威であるキングギドラと対峙する。

『ゴジラ』(1954)は白黒映画であるというハードルがあるが、本作はカラー映画なので幾分ハードルが下がるのではないだろうか。

特撮技術も非常に高く「一体どうやってこのシーンを当時の技術で撮ったんだろう」と思うシーンもあれば、それでいてワイヤーで釣られた愛おしいラドンの姿を見ることもできる。

町々を破壊する怪獣同士の大迫力バトルも面白いが、怪獣単独作はパニックムービーの要素もあり、違った面白さがある。

意外としんみりしたラストシーンは、怪獣映画に対するあなたの固定観念を覆してくれること請け合いだ。

 

空の大怪獣 ラドン

空の大怪獣 ラドン

  • 発売日: 2014/07/01
  • メディア: Prime Video
 

www.hulu.jp

 

タ:<19>ダンス・ウィズ・ウルブズ

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映画の評価軸に「面白い」「感動」「楽しい」などの要素の他に「豊かさ」というものがあると教えてくれた作品。

鑑賞中、「何と豊かなんだろう」という感想ばかりが漏れる作品だった。

ケビン・コスナーの監督・主演作ということで、映画人である彼の価値観が随所に現れているように思う。

フロンティアがなくなる前に見ておきたい、とネイティブアメリカンの生活域と隣接した地域への派遣を自ら願った男と、気高きネイティブアメリカンの交友録。

自然とともに生きるネイティブアメリカンの生活を見ていると、物質的には豊かであろうはずのアメリカ側がなんと貧しく見えることか。

「アメリカ人」の視点で「アメリカ合衆国」を相対化して見せた作品の持つパワーを遺憾無くフィルムに収めたケビン・コスナーに最大限の賛辞を贈りたい。

ダンス・ウィズ・ウルブス [Blu-ray]

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  • 発売日: 2009/12/09
  • メディア: Blu-ray
 

※prime videoに作品がない珍しい作品。BD販売ページのリンクを貼る。

 

チ:<20>ちはやふる 上の句

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平成最高のスポ根作品にして、日本映画最高のトリロジー(三部作)作品。

STAR WARSオリジナルトリロジーとBACK TO THE FUTUREに比肩しうるパワーを持ったトリロジーなどこの世には存在しないというのが長年の持論だったが、まさか国内作品からそんな作品が出てきてしまうとは……

『上の句』、『下の句』の二部作が大凡1ヶ月差で連続公開され、その大ヒットを受けて続編となる『結び』が2年後に公開された。

当初2部作構想であったため、新たに付け加えられた3作目が蛇足になりはしないかと不安もあったが、そんな杞憂を吹き飛ばす最高の3作目となった。

そんな三部作作品の記念すべき一昨目『上の句』をおすすめしたい。

本作を見るまで広瀬すずというタレントを完全に誤解していた。

ネットを中心に照明さんをディスった世間知らずの若手タレントというイメージが先行してしまった彼女だが、もしあなたがそのような誤解を抱いているのなら是非本作を観てほしい。

あなたは「女優・広瀬すず」の真価を見ることになる。

ちはやふる-上の句-

ちはやふる-上の句-

  • 発売日: 2016/08/21
  • メディア: Prime Video
 

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ツ:<21>月の輝く夜に

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男性ホルモンが服着て歩いていますというような若き日のニコラス・ケイジが良い。

パン焼き職人にその筋肉は必要なのか?と問いたくなるようなムキムキの筋肉も見どころ。

イタリア系アメリカ人が現地でどう暮らしているのかというのを感じることができる作品で、多民族国家アメリカを理解する一助となる作品。

 

MOONSTRUCK

MOONSTRUCK

  • メディア: Blu-ray
 

 

テ:<22>デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!

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「ケ」で『劇場版デジモンアドベンチャー』を紹介したのは本作とセットで鑑賞して欲しかったから。

本作も細田守が監督を務めている。

電脳世界にいるデジモンたちの主線をオレンジで縁取る手法は後に『サマーウォーズ』においても踏襲されている。

というかプロットから各種演出に至るまで『サマーウォーズ』は本作の焼き直しの感が強いとデジモンファンのボクには見えてしまう。

この頃東映アニメーションは自社コンテンツを複数作まとめて劇場にかけるという戦略をとっており、本作も『ワンピース』の劇場版と同時公開された。

故に上映時間が短くなっているが、上映時間が短い故に密度の高い息吐く暇もないスピーディーなストーリー展開で魅せる作品になっている。

本作でいい感じだった太一と空が続編の02でくっつかなかったのが当時の僕にとって滅茶苦茶衝撃的だった。

「島根にパソコンなんかあるわけないじゃん!」というネットスラング?の元ネタでもある。

デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム

デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム

  • 発売日: 2015/09/30
  • メディア: Prime Video
 

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ト:<23>透明人間

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『千と千尋の神隠し』の地上波放送とセットで放送された本作を観て度肝を抜かれた。

スタジオポノック恐るべし。

短編作品ということで非常に観やすく纏まっていながらメッセージ性に富んだ作品。

過去に書いたエントリでその魅力を十分に語っているので、気になる方はどうぞ。

eibunkeicinemafreak.hateblo.jp

 この作品の最大の魅力は、主人公たる透明人間は自分なのではないかと視聴者に思わせてしまえる語り口の鮮やかさだろう。

未見の方でhuluに加入している方、必見。

ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-

ちいさな英雄-カニとタマゴと透明人間-

  • 発売日: 2019/03/20
  • メディア: Prime Video
 

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ナ:<24>ナイトミュージアム

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誰が言ったか「大人のトイストーリー」という評価が実に本作を痛快に言い表している。

見進めるたびに玩具箱のように次々とワクワクが飛び出す作品で観ていて飽きない。

『ジュラシックパーク』一作目で描かれたティラノサウルスを観て怪獣映画的ティラノサウルスを描くにあたって恐ろしさの演出はピークを迎えたように思う。

一方本作でティラノサウルスの標本骨格が動き出すシーンはコミカルさが際立っていて見るものを楽しませてくれる。

『ボヘミアン・ラプソディ』で主演を演じたラミ・マレックが出演していたりするので注目。

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ニ:<25>ニュー・シネマ・パラダイス

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正直僕の好みではないのだけど、ファンも多いし一度は見ておくべき名作ということで挙げてみた。

いくつかバージョンがあるが、「オリジナル版」、「ディレクターズカット版」はかったるいシーンが多いので自宅鑑賞では高確率でダレる。

冗長なシーンがカットされた「インターナショナル版」が1番のオススメ。

最近読んだ小説でも本作がフィーチャーされていて、ある世代には絶大な人気を誇った作品なんだなぁということがわかる。

国内外を問わず多くの創作物に影響を与えた作品なんので、そんな各作品の著者との共通言語を習得するという意味でも鑑賞してはどうだろうか。

ニュー・シネマ・パラダイス (字幕版)

ニュー・シネマ・パラダイス (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

ヌ:※該当なし

 

ネ:<26>眠れる森の美女

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 ディズニーの手描きセルアニメーションの何と美しいことか……

ディズニーのサブスクサービスに加入したことで初めて観賞したのだが、その表現の豊かさに感心しきりだった。

リミテッドアニメーションには出すことのできないオーロラ姫の指先に至るまでしなやかな動き、フィリップ王子の活躍を盛り上げる勇壮な音楽。

あらゆる要素が組み合わさって一つのアニメーション作品としての宇宙を構成しているのだということが実感きる。

眠れる森の美女(字幕版)

眠れる森の美女(字幕版)

  • 発売日: 2014/05/20
  • メディア: Prime Video
 

theater.disney.co.jp

 

ノ:<27>のび太の結婚前夜

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実はタイトルに「ドラえもん」が含まれないため「ノ」で選出できるという裏技。

大長編の『宇宙漂流記』と同時公開の短編のため作品時間は短いが、『宇宙漂流記』以上に有名な作品ではないだろうか。

ドラファンでない限り実は30歳前後の層にしか視聴されていないのではないだろうかと思い選出してみた。

Twitterで一年に一度くらいは静ちゃんのパパのセリフの名シーンを目にする気がする。

それくらいある世代には支持されている映画だということだろう。

 

さて、 ナ行まで終了したのでvol.1はここまで。

ハ行以降はvol.2にて!