■18:00~18:30頃
「オープニング」→ 最新カルチャートピックス
日比さん、忙しいながらも朝ごはんに作ったスープが美味しくて元気!
村上春樹『かえるくん、東京を救う』と『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』の朗読を実施。
堀井美香アナプロデュース。
「美香様流石」のプロデュースだったと日比さん。
こちらは村上春樹さん本人も視聴したとか。
藤井隆さんから番組に手紙。
『ロミオ道行』のBlu-rayとCD。
『なんだかんだ』などはボーナストラック扱いで収録されているが、藤井隆本人のアーティスト性が遺憾なく発揮された一枚。
アルバムは長らく廃盤扱いつったがこの度デラックス盤が再発!
その中から『未確認飛行体』on air!
藤井さんの楽曲は品がよいセンスがよい!by宇多丸さん
藤井さんの音楽との関わり方が知れる書籍『ウィークエンドシャッフル神回傑作選』発売中!
ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル “神回”傑作選 Vol.1 https://www.amazon.co.jp/dp/4905158265/ref=cm_sw_r_cp_api_fabc_DF22FbC3VWXM7
【訃報】
アニメーター、イラストレーターの村田峻治(俊治)さん死去。
メカ、銃に造詣が深く、5月に発売された資料本はガンマニアの宇多丸さんも舌を巻くほど。
いずれ番組に呼びたかった方。
矢口高雄さんに続き、「呼びたかったが間に合わなかった人」になってしまった……
村田さんの死を悼むツイートは以下の通り。
友人であるアニメーター・イラストレーターの村田峻治(俊治)さんが、11月末頃、自宅で倒れたまま亡くなったことがわかりました。既に火葬され、ご遺族もご高齢のため現段階では葬儀などは行なわれない予定です。大変残念なことですが、ここに謹んで哀悼の意を捧げます。続く)
— 辻 壮一 Souichi TSUJI (@g2studio) 2020年12月14日
劇場版『機動警察パトレイバー』の冒頭シーン(試作レイバーの暴走や自衛隊とのバトル等)を全て一人で描き上げたアニメーターの村田峻治(俊治)さんがお亡くなりになったそうです。同業者からも「神業的な作画」と称賛されるほど素晴らしい原画マンだったのですが…ご冥福をお祈りいたします。 pic.twitter.com/ogpYLsNaF6
— タイプ・あ~る (@hitasuraeiga) 2020年12月14日
村田峻治(当時は俊治)さん、メカニックデザイン・作監(共同)。
— わとそん (@doctoruwatson) 2020年12月14日
2000年公開の劇場版『ああっ女神さまっ』より。 https://t.co/f8NV0ameiE pic.twitter.com/BYve0AIsN4
あのラピュタにも関わっていた方だったとは知らなかった。
村田峻治さん訃報。村田さんは新人時代にスタジオジブリに参加され、『天空の城ラピュタ』では動画を担当(「村田俊治」名義。)。残念ながら面識はありませんでしたが、精緻な線描に敬服しておりました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。 https://t.co/kRKfeOzGCk pic.twitter.com/kUMOHZz9Me
— 叶 精二(Seiji Kanoh) (@seijikanoh) 2020年12月15日
CM明け「(品川庄司・庄司さん風に)ミクシィ〜!!」
<CM中に日比さんがmixiを開き、中学時代の修学旅行の写真を見ていたりしたらしい。何をしてるんだ笑>
■18:30~18:50頃
「カルチャートーク」→ 矢田部吉彦(年間700本以上鑑賞する東京国際映画祭プログラミングディレクター/2020ベスト映画)
東京国際映画祭の顔。
前回登場時は今年の東京国際映画祭のオススメ作品を紹介。
オススメ作品の中から日比さんは『ノー・チョイス』を、宇多丸さんは『皮膚を売った男』、『バイク泥棒』を鑑賞。
『バイク泥棒』は予想以上に『自転車泥棒』オマージュだった。
ケン・ローチの『家族を重う時』似も通じるもなが。
<過去の放送回で『自転車泥棒』に似ているという言及あり>
谷田部さん:こんな迫力で奇妙な映画はない
東京国際映画祭で上映された『佐々木、イン、マイマイン』、宇多丸さんはとても気に入った!
また、谷田部さんと宇多丸さんの映画談義が収められた特別誌『CROSSCUT ASIA』の小冊子がHPからダウンロード可能に!
谷田部さんが「こんな映画で育ったよ」と言ったようなざっくばらんなトーク。
コロナで人と会って仕事をするのが久し振りという時期の仕事で宇多丸さんの記憶に残っている。
言及された映画の東京国際映画祭のリンクはこちらから。
トップ3なのに5作品?!
谷田部さん2020年のベスト3(5作品)は以下の通り。
※東京国際映画祭で上映した作品は基本選ばない
※今年観たけど日本公開は来年以降だろうという作品はランキングに入れてしまった。
3位:『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』、『のぼる小寺さん』
2位:『ニュー・オーダー』(ベネチア映画祭)、『ガガーリン』(今年カンヌが選んだ作品リストに入っている。日本の配給会社がついたと聞いている)
1位:『アンダードッグ』
今年は東西青春映画の当たり年!
3位
『のぼる小寺さん』
一人のヒロインが頑張る姿を観て、周りの人たちが自分は自分のことを頑張っていこうと感化されていく。
古厩監督の抑制の効いた激しくない淡いタッチで描かれた作品。
吉田玲子さん脚本と言うこともあり、青春映画を得意とするクリエイター二人の共作で非常に良い。
「宝石のように愛した作品」と谷田部さん。
カメラ部の女子が小寺さんに触発されてカメラを頑張るのだが、それが予想とは違う「頑張り」で、これについて古厩監督にいつか訊いてみたい。
『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』
勉強ばかり真面目に高校生活を過ごしていた二人の主人公。
しかし遊んでかばりいたはずの同級生達が良い大学に進路を決めていたりして……
「弾けるように元気が出ましたし、役者も最高、音楽もまた本当に素晴らしくて」
女優オリヴィア・ワイルド初監督作品。
彼女はジョー・スワンバーグというアメリカインディペンデント映画界の最もセンスの良い監督の一人に数えられる人物とも組んでいて、そのジョーは今をときめくグレタ・ガーウィグの初長編・初主演作品『ハンナだけど、生きていく!』を撮った監督!
「オリヴィア・ワイルドがジョー・スワンバーグ、グレタ・ガーウィグという今の一番HIPでCOOLなアメリカインディペンデントシーンのサークルの中に、この、え〜『ブックスマート』というのも、こう組み込まれていくというですね、凄く奥に世界が拡がる作品なんですよねぇ」(音声ママ)
2位
『ガガーリン』
今年5月に実施が予定されていたが実施されなかったカンヌ映画祭。
「カンヌが行われていたら選ばれていたであろう作品リスト」に入った含まれていた。
新人監督コンビによる作品。
初めて宇宙に行ったロシア人宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンが1960年代フランス・パリの郊外でパレード実施。
その記念に「ガガーリン団地」というものができ脚光を浴びるも、時代の趨勢とともに郊外が寂れていき、団地も取り壊しの憂き目に。
その団地に住む黒人少年ガガーリン君は立退せずに団地に居残り続け、団地の内装を宇宙船のようなものに改めつつ自給自足生活を営んでいく。
そこにジプシー女性、ホワイトトラッシュ男性が住みつくようになり、「社会の辺境にある人々が自ら宇宙船を作って、地球の縁に立って宇宙に行くという……何言ってるかほとんどわからないかもしれませんが(笑)」(音声ママ)、社会的なテーマの込められた温かい作品でびっくりしたとのこと。
センスが素晴らしい作品。
『ニュー・オーダー』
「新しい秩序」という意味深なタイトルのメキシコ映画。
ベネチア国際映画祭のコンペティションで二等賞をとった作品。
一位は『ノマドランド』。
『ニュー・オーダー』のミシェル・フランコ監督は『父の秘密』、『或る終焉』が日本でも公開された。
いじめ、安楽死というヘビーな題材を独特のタッチで描く。
今作は貧困層が富裕層に対して暴動を仕掛けるという物凄い迫力ある作品。格差社会を描いた。
ある富裕家族が娘の結婚を祝ってパーティを開く。数十名のゲストを招いた豪華なパーティ。
しかし、使用人たちが屋敷の外で不穏な動きを見せる。貧しい層が暴動を始め、豪邸のパーティにもその足音が……
鑑賞中に「これは今年ベストに入るな」と思ったほどの作品。
「暴動の迫力と衝撃度は今年頭抜けていました」と矢田部さん。
『アンダードッグ』
前回も紹介した作品。現在公開中。森山未来の迫力・怪物ぶりに震えた。
群像劇でもありながら主要人物たちのドラマをしっかり描いており、構成が素晴らしいボクシング映画。
1月から配信映画もスタート。
映画版も撮りながら群像劇ドラマを同時進行で撮っていたという、監督の手腕の凄さも特筆ものの作品。
■19:00~19:25頃
「LIVE & DIRECT」→ 緩緩(from 台湾)
■19:45-19:55頃
新概念提唱型投稿コーナー → ニッカ・セッション コラボ企画
VULFPECK / 『LAX 』(feat. Joey Dosik)
SNSにアップしているセッション動画が人気をブースト。
ジョーイは若い頃のマーヴィン・ゲイそっくり!
次回のこのコーナーは金曜日。
<明日はお休み!>
イントロは華やか。
続いてバニラのようなスコティッシュモルト。
続いてジャパニーズモルト。
(ミクシ〜!!発言について:「この番組における「馬鹿発言」は大体日比さん発!笑」)
■20:00~20:45頃
「ビヨンド・ザ・カルチャー」→ キアヌ・リーヴス&アレックス・ウィンターに高橋ヨシキがインタビュー(映画「ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!」公開記念)
“Be excellent to each other.”は映画史こどろか人類史に残る一番の名言!
各宗教の始祖が手を変え品を変え言ってきた言葉の言い換えのような言葉。
ヨシキさん:『マンダロリアン』は素晴らしすぎて世界中のファンの「ギャー!」というフォースの揺らぎを感じるようだ。
企画・脚本・監督を務める『激怒』。
シーンとシーンをつなぎ合わせて一つの作品となっていくその原初的な過程が楽しすぎる!
“SPEED”で有名になる前にキアヌが主演していた『ビルとテッド』シリーズが29年ぶりに新作公開!
ビルもテッドも嫌味がないキャラなことが世界中で支持される理由。
ヨシキさんの中ではロッキーに近い存在。
以下、テッド役=キアヌ・リーブス(CV:森川 智之)、ビル役=アレックス・ウィンター(CV:高木渉)のラジオ独占オンライン インタビュー !
<高木渉さんの代表作として紹介されたのが『名探偵コナン』の小嶋元太だったのはちょっと笑った>
※『ビルとテッドの地獄旅行』では高木渉さんはテッド役を演じていたことも……(宇多丸さん情報)
※森川さんと高木さんはプライベートで大の仲良しとのこと。リアルビルとテッド!
※ヨシキさんは時間の都合でインタビューの場に同席できず、事前に用意した質問をぶつけるという格好のため畳み掛けるような質問はできない
Question 1
(90年代はスラッガーカルチャーの花開いた時代。スラッガーカルチャーは触れ合う文化の半径が狭い傾向にあったが、ビルとテッドは非常にオープンマインド。)
落ちこぼれ高校生だったビルとテッドは実は家庭環境も複雑。どうしてそんなに明るく前向きなキャラクターに育つことができたのか。
Answer
アレックス:まず言っておきたいのは、誤解とまでは言わないんだけど多くの人が僕たちのキャラクターに対してドラッグをやっているとか、スラッガー、つまり怠け者やサーファーという印象を持っていたことかな。
僕たちは子どもっぽいだけなのさ。バカっぽいという意味ではなくとても純粋でオープンな性格なんだ。ビルとテッドは、世界を受け入れ、周囲の人々を受け入れ、出会う人々に対して思いやりを持って接してきた。
この作品のコメディ要素とハートはそこからきていると思うんだ。
キアヌ:アレックスとも話し合ったけど、ビルとテッドは、両親や自分たちの置かれている状況に心を痛めているんだ。
でも、それをポジティブな力に変えることができるんだ。どんな状況でも、二人はへこたれず、逆境の中でも常に希望を持ち続けているんだよ。
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ビルとテッド両方の義理のお母さんになった元高校の先輩のミッシーが別の男性と関係を持ってしまうという。
「こないだまでは俺の母ちゃんだったけど今はお前の母ちゃんだよな」と笑いながら話すことができるのは得難い明るさ。
また、テッドとお父さんお関係もヘビー。お父さんは軍人でスパルタ教育をしたい。
テッドのお父さんとミッシーの関係がしっかり描かれて。
テッドとお父さんお関係にしっかり決着をつけているのがすごく良かった。
(一作目から31年の時が経っている。 ビルとテッドはお互い結婚し子供を儲けている。
結婚相手は中世のイギリスから連れてきたお姫様。そこの過程(家庭?)がビルとテッドは問題あると思っていないが奥さん方二人はやや問題を感じている。
「カップルでセラピーに来てください」と言われ、2カップルでセラピーに行ってしまう。)
Question 2
これだけ間が空いて、同じ人が同じ役を演じる中、空白の30年をどうやって埋めていったのか。
Answer
キアヌ:29年の間に娘たちは大きくなったし、夫婦関係はセラピーが必要な状況になってしまった。
そんな中、未来から人がやって来て、再びビルとテッドの物語が動き出し、前作の後彼らがどのような人生を送ってきたのか、観客にそれとなく教えてくれる。
他に、どんなことがあるかな、アレックス?
アレックス:脚本の段階やリハーサルでキアヌとはそれについてよく話し合ったんだけど、僕たち自身の経験を、シナリオやキャラクターに反映させたいと思ったんだ。
細かすぎたり、誇張しすぎたり、真剣になりすぎない程度にね。
ビルとテッドの二人を、同じ時空に閉じ籠められた19才のようには見せたくなかったんだ。
前作以降、彼らが経験してきた紆余曲折や人生を表現したかった。
映画での描かれ方はさりげないかもしれないけど、各シーンを演じる上でそこは大切にしたよ。
この映画では、“色んなバージョンの僕たち"を演じることが出来た。
もし未来の僕たちが、キアヌが言っていたようなネガティブな感情をポジティブに変換する能力に長けていなければ、一体どうなっていたのだろう。
心の狭いビルとテッドってどんな感じなんだろう、なんてことを想像しながら演じられたのはすごく楽しかったよ。
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「二人を永遠の19歳にはしないようにした」というアレックス・ウィンターの発言は大事」と宇多丸さん。
カップルセラピーに行ったビルとテッド両夫婦。
「二人は自分が妻からも同じくらい愛されていると確信しているからネガティブな発言が出てくると思っていない。
その予想に反した発言を聞いた時の二人の演技が見もの」とヨシキさん。
タイムマシンを使った「ズル」をそのままにしないところが好感を持てる作品。
Question 3
『ビルとテッドの地獄旅行』を映画史上最高のエンディングだというヨシキさん。
音楽が人類を救うという映画のエンディングを、映画鑑賞者全員が体験できるような最高の結び。
そんな最高のエンディングを迎えた作品の続編をどう描いたのか。
Answer
キアヌ:嬉しい評価をありがとう。前作が最高潮の終わりを迎えたことで、逆に今回の映画を底辺からスタートすることができた。
なぜそんな状況になったのか、そしてどうやったら再び頂点を目指せるかを描いたんだ。
この映画の冒頭、前作でピークを迎えたビルとテッドは与えられた任務を遂行しなかったことがわかる。そして、その理由はなんなのか、どうしたらいいのかと問いかけてくる。
人生は山あり谷ありで、山頂から谷に落ちた彼らが再び頂点を目指す様子を楽しめるんだ。
アレックス:コメディ映画で二人への高い期待が見事に打ち砕かれる、というストーリーに、僕たちは3作目の可能性を感じたんだ。
脚本のクリスとエドからその設定を初めて聞いた時、思わず笑ってしまったけど、そこには温かみもあった。
そのバランスが良かったんだ。
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宇多丸さん:「若さ」に秘められた可能性に対する「じゃあ若くなくなったらどうするの」という問い、(未来の自分たちが作った曲だけど作中の時間軸の)「自分たちは曲を作っていないじゃん」という問題に向き合った作品になっている
ヨシキさん:二人の娘が、二人に輪をかけて性格が良い。
Question 4
1・2作目に出てきたルーファス(演じたジョージ・カーリンはスタンダップコメディアンのレジェンド)が3作目にもホログラムで登場。彼に対する思い出があれば聞かせてほしい。
Answer
キアヌ:一作目でジョージと出会い、共演できたことは非常に光栄なことだった。
僕たちに対して優しかったし、ルーファス役としても素晴らしかった。
とてもスマートでポジティブな形で、映画全体に安定感をもたらしてくれたんだ。
未来から来てビルとテッドの世話をしなければならない者としてストーリーをしっかり支えてくれた。
それに、不思議と真実味を与えてくれたんだ。
とにかく彼の存在は大きかった。彼と出会い、一緒に働くことができて、本当に良かったよ。
アレックス:僕たちの世代は、彼からとても影響を受けたから、あまりないことなんだけど、彼と初めて会った時は嬉しくて興奮したよ、すごく存在感があって、優しく、頭の切れる知的な人だった。
キアヌも僕も演じやすかったのを覚えているよ。
その後も仲良くしてもらい、たまに会えるのが楽しみだったねぇ。
Question 5
今回死神などは出てくるが、過去の有名人や、宇宙生物ステーションなどは出てこない。
それらのキャラは3作目に出す予定はあったのか。
Answer
キアヌ:そのことについては脚本家たちと話し合った。宇宙生物ステーションを復活させるべきか、過去の有名人や過去作のキャラクターを再び出すべきかってね。でも、前進して新しいことに挑戦したいという思いがあったんだ。
だけど、ウィリアム・サドラーの演じる死神だけは今回も出して、バンドの一員に加え、仲間として迎え入れたいと思ったんだ。
ステーションや他のキャラクターのその後についても、もちろん話し合ったよ。
結局出さなかったけどね。
(翻訳の音声の裏でHAHAHAHAHAというアレックスの笑い声)
アレックス:複雑で組み立てるのが大変な映画だった。
過去作品の精神を受け継ぎつつも、独立している作品にしたかったからね。
過去2作の焼き直しにだけはしたくなかった。
脚本のクリス・マシスンやエド・ソロモンは凄く独創的だから、彼らが自由に新しいキャラクターを考案したかった、というのもあるかもね。
Question 6
カルト的人気を誇る『ビルとテッド』シリーズ。
今までどんなクレイジーなファンに出会ったことがあるか。
Answer
アレックス:大学の社交クラブの人たち30人くらいに追いかけられたことがあるね。
数えたわけじゃないんだけど、そのくらいに感じたよ。多分酔っ払っていて大声を出していたんだ。
そんな経験はキリがないね。キアヌはどうかな?
キアヌ:ファンのみんなは『ビルとテッド』に対する熱意や愛情を示してくれるんだ。
僕の姿を見るとみんなこう言うんだよ。“Be excellent, excellent! Party up!”ってね。
僕とアレックスが一緒にいるのを見ると興奮の度合いがさらにパワーアップするんだ。
言葉を失ってしまう人もいる。なかなか普段の生活では経験できないことだよね。
例えば僕たちが一緒に食事をしていると、僕たちのことを見つけて「マジ?!」って感じの目で見てきて、本物だと分かると大ハシャギして友人たちを呼び集めるんだ。
大抵ポジティブで嬉しい反応だよ。
一瞬硬直してから感情を爆発させるという反応は滅多に見られないから、面白いね。
----------------------------------------
本国でいかにカルト的人気を誇っているかを窺わせるエピソード。
他の映画でキアヌを見てもテッドだと思ってしまうという「弊害」を被っているヨシキさん。
その弊害に対する質問。
Question 7
『ビルとテッド』一作目で警察署内部で人に見つからないよう這いつくばって隠れて移動するシーンがある。そこには未来の自分たちからの指示が書かれたメモが置いてあるのだが……
『マトリックス』初見時、モーフィアスから「今すぐ逃げろ!」と電話がかかってきて働いているオフィスから抜け出ようとするシーンを「これ『ビルとテッド』どおんなじじゃん!」と感じたのだが、キアヌ本人は撮影時同じように感じただろうか。
Answer
キアヌ:Uh......(3秒たっぷり時間をとって)...No. No...Um...yeah……(以下略)
『マトリックス』のあのシーンを撮影しているとき『ビルとテッド』を思い出したかといえばそれはなかったかな。でも、別の時間軸では解明できるのかもね。
『ビルとテッド』にはSF映画の要素もある。
SFコメディって言えるからね。
----------------------------------------
宇多丸さん:あの溜めて溜めて溜めてからの「No」っていうね。
ヨシキさん:何て良い人なんだろうって思って。
宇多丸さん:考えてくれた。一応ね。
ヨシキさん:普通これ考えないですよ。あの、だからサービスで「うん、あったあった」って言うか、「いや、ないよ。ない、ないない」っていうかどっちかなのに、本気で思い出そうとしてくれてたんで
宇多丸さん:アハハハ(笑)
ヨシキさん:僕は少し感動しましたね。しかもその後で、あの「別の時間軸ではあり得たかもしれない」
日比さん:あ〜
宇多丸さん:フォロー!
ヨシキさん:どんなに優しいフォローなんですか!聖人君主じゃないですかマジで。
しかも『マトリックス』はSFだから「『ビルトテッド』もSFだしね」とか言って。
僕はその場にいないのにこんなに気ぃ使ってもらったことはインタビュー史上ない。
宇多丸さん:忖度が(笑)
ヨシキさん:こんなに優しい人いるんだと思って
宇多丸さん:確かにでも『マトリックス』だって撮影ずいぶん昔だから多分「本当に考えてくれているかん」があの時間だったんでしょうね。
ヨシキさん:本当にかんげてくれなくたって別にいいのに、なんていい人なんだ。
「キアヌ・リーブスいい人伝説」はいくつもあるが、それをリアルに食らった感じ。
放送時間に収まらないので別冊アフターシックスジャンクションへ!
<恥ずかしながら『ビルとテッド』は未履修科目だったので、これを機に観てみようかと思った>