映文計

映画と文房具と時計、好きなものから1文字ずつもらって「映文計」。映画のことを中心に日々綴っていきます。

4/6(火)アトロク

■18:00~18:30頃
「オープニング」→番組を聴いててわからないこと/最新トピックス

KUFU〜工夫〜のルーツ

前番組でKOKOU〜孤高〜と言うコーナーがあった。

「アメリカからやって来た全く新しい概念KOKOU」としてコーナー化していた。

ありふれた概念をイントネーション替え、アルファベット表記することでさも新しい概念のように読み替えたのがはしり。

ライムスター内で「自分たちの楽曲は才能などではなく工夫。つまりKUFU?」

「ギャハハ!ダッセー!」

と笑っていたが、三分間笑い続けていたら要注意。

それが曲になったりする。

豆知識としては単語のアルファベット分解はラップのテクとしてよく使っていた。

 

宇垣さん:アフター

宇多丸さん:シックス

宇垣さん・宇多丸さん:ジャンクション!

宇多丸さん:流石でございます

 

宇多丸さん:たまにアトロクパートナーで大っきい仕事してるのに伝えられていなくて「言ってよ〜それ」と言う案件がある。

宇垣さん伝えてない仕事ない?

ライムスター初!子供向けアニメの主題歌提供。『宇宙なんちゃらこてつくん』が明日から毎週水曜日スタート!

時間は18:45。MAURA〜真裏!

番組は日常パートが殆どなので、番組内で宇宙要素を担っているのはこの曲のみ!笑

 

土曜日にライターのすずきみのりさんと配信トークイベント。

その準備のために触れたコンテンツとして、鈴木さんにオススメされたのが『トランスジェンダーとハリウッド』(Netflix)。「何も分かっていなかった」という感想抱く人多数。

イベント参加者からの反響も多数。

 

ちょうたんさん

勉強する気持で参加したがカジュアルな感じで楽しめた。

しかし体験談などを聴いて「何も分かっていなかった」ことが知れた。

鈴木さんには番組にも来て欲しい。

 

「それではアフターシックスジャンクション」「「いってみよ〜」」

今回は揃っての「行ってみよう」!

 

宇垣さん、目がよくなった

ICL手術を受けたため。愉快!

月がちゃんと一つに見える。乱視が酷くて二重三重に見えていたので。

ただし、お風呂場の汚さまでよく見えてしまう……

「皆こんな解像度高く見えてるの?」

愛犬のてんちゃん(てんぷら)がこんなに可愛かったなんて、と再発見。

 

■18:30~18:50頃
「カルチャートーク」→ 朝井リョウ(新刊『正欲』について)

『桐島、部活やめるってよ』等の作者。

視力0.1の朝井さん。

 

宇垣さんの地元のローカルな遊び「インサ」について一頻り話が盛り上がり、「こんな話してる場合じゃない、今日はどんな話をしてくれるんですか?」と宇多丸さん。

 

朝井さん:日本では報道されにくいJ.Yパークさんの問題点について……(ボケ

「ガットセブン」と検索してみて

 

前作を書いたときは白版、黒版という意識はなかった。

しかしより多くの人リーチしようと考えたとき、二つの作品が一対のものだと宣伝した方が多くの人に読んでもらえると思い、今作を「黒版」という位置づけにした。

 

小説を書くという行いはとても下品な行為だと思っている。

女性アナウンサーを描くとき、その人を「紙の上に引きずり出す」ことになる。

下品にならないように描くにはどうすれば良いのか今も考えている。

 

宇垣さん:「あなたは分からない」ということを突きつけてくる作品だと思った。

読んで「私は傲慢」と思った。

 

宇多丸さん:「視線の交錯」。

地の文と会話文、視線の交錯が一つの文体になっている

 

朝井さん:それは一つの癖。「またやっちゃった」という感じ。

 

宇多丸さん:明日から他者にどう接しようかと考えさせられる作品

 

宇垣さん:「多様性」と軽々しく使えなくなった。読む前と後で考え方がガラリと変わった。

「皆マイノリティなんだ」と気づいた

 

宇多丸さん:マジョリティでい続けることの辛さもあるなと思った

 

朝井さん:DJ松永の新居の話とかしたかったのにもう時間か……

 

4/13

藤井隆さんのイベントが初めて配信されるので皆観た方が良いです!

 

宇垣さん:「朝井さんが話したいことを話す特集」を設けても良いかも

 

■19:00~19:25頃
「LIVE & DIRECT」→ DJ hara (HyperJuice)

 

 

■19:45-19:55頃
「新概念提唱型投稿コーナー」→ My Sweet HOME(ホーメ)

 

 

■20:00~20:45頃
「ビヨンドザカルチャー」→ 本当にスゴい「ボクシング映画」はコレだ by 吉田恵輔監督

『BLUE/ブルー』公開記念。

本作は吉田監督が30年ボクシングを続けてきた自身の経験が生きている作品。

ボクシングに永らく関わってきた人の目線からボクシング描写が凄い作品、ボクサーの役作りが凄い作品を紹介!

 

ボクシングを30年以上続けてきた吉田監督から見てボクシング描写が凄い作品……『クリード・チャンプを継ぐ者』

 

同じくボクサーの役作りが凄い作品……『キッズ・リターン』 安藤政信

 

宇多丸さん:TBSでやっていた温い映画番組で『銀の匙』の頃に来ていただいて以来。

 

宇垣さん:監督・脚本・殺陣指導を務めた『ブルー』の作品紹介

映画『BLUE/ブルー』オフィシャルサイト 2021年4/9公開

 

吉田さん:自分として監督になるのを諦めかけた苦節の10年間があった。

それが作品に影響している。

また、努力しているのに結果が出ないボクサーを何人も見てきた。

「その努力はムダなのか?」と問われたら難しいが、「俺はその努力を美しいと思ったよ」というラブレターのような作品にした。

 

吉田さん:(松山ケンイチさんについて)何でしょう……濡れた犬みたいな笑

「クゥ〜ン」みたいな笑

 

宇多丸さん:松山ケンイチさんが余りにも優しい。そして自然な演技に見える

 

吉田さん:どこまでが役でどこまでが本人の素なのかわからない。きっとこんな人なんだろうな

 

宇多丸さん:ライナーノーツで松山ケンイチさん本人が「ボクサー役なんて務まらない」と言っているのに、確信を持ってオファーするというのはどんな感じ?

 

吉田さん:知っているボクサーの雰囲気が松山ケンイチさんに似ていた。

オファーしてから答えるのに時間がかかると言うのは分かっていたので回答を待っていた。

そうしたら噂で「ボクシングのトレーニングを始めたらしい」と聞いた。

あとは東出さんの強いプッシュがあったらしい

 

宇多丸さん:俳優陣同士、「この人が出るならいける」と思ったのかな。

あと、柄本さんが「モテたい」というきっかけでボクシングを始めるキッカケになったパチンコ屋の中坊、あれ最高ですね!笑

 

ボクシング映画について

吉田さん:今「ボクシング映画が多い」という印象を持たれるかも知れないが、実はボクシング映画を作るのは難しい。

映画館で掛かっていると思っても、実は出資元が配信サービスで、配信ドラマを「劇場版」として上映している形態が多い。

 

映画は自分のイメージを結実させるにあたり上手く行かない部分を何とかやりくりするものだが、ボクシング映画は超えるべき壁が高い。

 

当初「ボクシング版"トキワ荘"作品をやりたい」と思っていた。本来はもっと静かな作品になる予定だった。

 

宇多丸さん:ボクシングというものの持つ魅力。

一般人からすると「何で?」と思うようなもの。

「ボクシングって何なんだ?」という感慨を思い浮かばせる。

 

吉田さん:ボクサーにみてもらったら「初めて俺達を描いてくれたボクシング映画だと思った」と言って貰えた。

ドラマでは何かを背負ってボクシングをしている人が多いが、一般的なボクサーはただボクシングで勝ちたいという気持ちだけでボクシングを続けている。

 

宇多丸さん:純ボクシング映画になってる

 

宇多丸さん:吉田さんの作品は「なんでこんなに何度も見てしまうのか」と思うことがあるが、その補助線を引いて貰えたような気がする

 

30年続けているボクシング、いつから?何故?

吉田さん:中学の頃部活を辞めてしまったあとボクシングに触れた。

辞めた時期もあるけど今まで続いている。

今日もジム行ってからここに来た。

始めたキッカケはわからない。

 

宇多丸さん:僕もラップヒップホップいつ知ったか、思い出せない。

 

吉田さん:性欲に近い。パンチを直前でかわす快感などを寝る前に思い出す。そうして「明日も行こう!」と思う。

 

宇多丸さん:パンチ当てたときじゃないんですね!

 

宇多丸さん:痛い、恐いはないんですか?

 

吉田さん:パンチを何度も貰ってるので分からなくなってる。

それよりも体力がないので、試合中に動けなることの方が辛い。

 

ボクシング描写の凄い作品『クリード/チャンプを継ぐ男』

宇多丸さん:やったー!

 

宇多丸さん:ボクシング描写、吉田さんから見てどこが凄いですか?

 

吉田さん:中盤の試合。

1ラウンドをワンカットで描ききっている。

殺陣始動でいわゆる「パンチを10発出す」を指示すると「避ける」アクションも10必要。

でもパンチ10発は時間にして数秒。

両者の間にカメラが入ったりしている。

つまりこれは全てが計算で振り付けられている。

背中側をカメラで撮られているのはまだ良いが、正面から捉えられたシーンでは少しでも狂うと違和感のあるシーンになってしまう。

この殺陣だけで数ヶ月間練習しないと上手く行くはずが無い。

また、フォーカスマンも凄い。

試合の様子を全てフォーカス合わせて撮影……

ドミノ倒しの後半の方のようなドキドキ感。

テッサ・トンプソンもセリフ噛んだら……とか思ったら緊張が凄いだろうな。

この作品が凄すぎるだけに他の所で勝負しようと思った。

長い殺陣を撮ろうとしたら本当に戦うしかない。

そこが凄く難しい。

マイケル・B・ジョーダンは今最もボクサー演技が上手い役者。

左フックが上手い。二連続左フックがしっかり腰が入っている。

腰が入っているか否かはボクサーなら一目見ればすぐに分かる。

出した手と逆の手が下がらないというのも上手いポイント。

実際の試合でも逆の手が意図せず下がってしまい負ける何てことも。

また、マイケルの相手は実際のボクサー。

ボクサーは演技を勉強したことがない、覚えることをしたことがないので演技が下手。

 

宇多丸さん:こっちとあっちで演技のメソッドが違うんだ!

 

ボクサー演技が凄い役者

『キッズ・リターン』安藤政信さん

 

宇多丸さん:どこが凄いですか?

 

吉田さん:まずスマートで格好良い。

左ボディブローはボクシングの練習をしていても1年間練習してやっと様になるくらい難しいパンチ。

派手さはないが彼の佇まいに凄く合ってるボクシングスタイル。

ボクシングのフォームは本来パンチを打ちづらいフォーム。

安藤さんが売れていなかったというのが大きい。

調整する時間が十分に取れた

 

宇多丸さん:「ここが変だよ」な描写は?

 

吉田さん:『クリード』

 

宇垣さん:ええ??!!

 

宇多丸さん:さっき褒めてたじゃないですか?!

 

吉田さん:クリードに教えを請うたとき、クリードは既に試合経験があった。

それなのに「縄跳びを○ラウンドしろ」と言われても……そんなの初めて二日でやるもの。

あと、アポロはアウトボクサー。

ロッキーはインファイター。

クリードがアポロを継ぐものであればアウトボクシングの才能を継いでいるはずなのに、ロッキーに学んだらインファイトを学ぶことになってしまう

 

宇多丸さん:他でやっていないボクシング描写は?

 

吉田さん:顔が開いているのなら顔面を狙うのがセオリー。通常の殺陣では顔を狙わずボディを狙う。そこに「なんで顔狙わねぇんだよ」と違和感がある。

それはやらなかった。ボクサーが見ても「これはコンビネーションにも意味があるな」と思って貰えるはず。

ボクサーあるあるも入れた。

ボディを食らってすぐにうずくまるのでは無く、「まだイケる!」と思って二歩進んだところで後から効いてきたダメージで倒れることはあるある。このモノマネをするとボクサーには凄くウケる。

 

宇多丸さん:ジム描写で他に描かれていないようなことは?

 

吉田さん:スパーリング。

試合は年間3回ほど。対してスパーリングはボクサーにとって「日常」。

映画的にはスパーリングは後に来る本当の試合のために見せたくない。

本作では異常なほどスパーリング描写を入れている。

また、ダイエット目的のおばちゃんが多いのがボクシングジムの日常風景。

トレーナーとくっちゃべっていてミット打ちを全然変わらないおばちゃんが多くいる。

 

吉田さん:ボクシングはグローブを合わせると人格が分かる。

基本は極めれば最強になれる。

しかし極めるところまで行かないと、テクニックに負けてしまう。