映文計

映画と文房具と時計、好きなものから1文字ずつもらって「映文計」。映画のことを中心に日々綴っていきます。

なぜ僕は全ての家事の中で料理だけが好きなのか

片付けが苦手である。

 

片付けが苦手であると言うことは、それ即ち家事全般が苦手であることと同義。

 

しかし、家事の中でも料理だけは好き。

 

料理と他の家事って何が違うんだろうと考えてみたところ、家事に於いて料理だけが創造的な行為であることに気が付いた。

 

掃除、片付け、洗濯、皿洗い、トイレ掃除に風呂掃除。

料理を除く家事は全てが「汚れたものを綺麗にする」、「無秩序(散らかった状態)から秩序(片付いた状態)への回帰」、「マイナスをゼロに戻す」行為であり、料理のみがゼロから何かを生み出す行為なのだ。

 

僕が料理を好きなのはそんな理由によるようだ。

「食べることが好き」というのが根っ子にあるのは勿論だけれども。

 

そんなこんなで、食べることも料理の過程も好きだし、料理というクリエイティブな行為で賃金を得ている人に対するリスペクトが強くある。

 

そう言えば料理が好きだったおばあちゃんに二人で定食屋でもやろうと言われたことが何度かある。

 

あれはふざけて言ったのが7割だったと思うけど、3割くらいは本気で言っていたように思う。

おばあちゃんは僕が料理を振る舞う前に認知症を患ってしまった。

おばあちゃんの作ってくれた料理の味を再現しようとたまに挑戦してみるけれど、全然あの味が出せない。

 

おばあちゃんの横で料理をしていた母親もあの味は完全には再現できないと言う。

 

ああ、駄目だ。

おばあちゃんの作る少し味の濃い(でもお弁当に入っていると抜群に美味しい)牛肉とゴボウの時雨煮が食べたいよ。