映文計

映画と文房具と時計、好きなものから1文字ずつもらって「映文計」。映画のことを中心に日々綴っていきます。

1/12(火)アトロク 727回

■18:00~18:30頃
「オープニング」→最新カルチャートピックス

火曜は久々となる宇多丸さんリモート出演。

当時はリモート出演が珍しく、電子背景を変える、何かを飾る等していたが今は何もしていない。

ニューノーマルがノーマルになった感じがある。

 

宇垣さん:アフター

宇多丸さん:シックス

宇垣さん・宇多丸さん:ジャンクション!

 

赤坂は4度台。

午前中、宇垣さんはノースリーブでお仕事が……

屋内とは言えほぼ外という気温!

 

宇垣さん、スカイハイさんとお仕事。新曲MVに出演。

 

宇垣さん、浦島もよさんおすすめの企画展にも沢山訪問。

 

■18:30~18:50頃
「カルチャートーク」→ 岸本佐知子(エッセイ集『死ぬまでに行きたい海』)

最近は岸本さんの名前を見掛けて翻訳作品に手が伸びるようになったというお二人。

エッセイも非常に面白かったらしく、リスナーからも好評。

 

バリ島を好ましくない場所として描写しているのは珍しい。

 

岸本さん個人のことを書いているはずなのに自分のことを書かれているように感じる不思議な本とのこと。

 

■19:00~19:25頃
「LIVE & DIRECT」→ kiki vivi lily

宇多丸さんも大ファンというアーティストさん。番組初登場。

 

■19:45-19:55頃
「新概念提唱型投稿コーナー」→何かが始まる音がする~YOKAN~

RN:おかきマンさん

2019年冬、一念発起してジムへ。

運動もせずスパゾーンに直行しジャクジーに浸かっていると可愛らしい女性から声をかけられる。

住まいが近所、入会時期が近い、地元が一緒、ラーメン好きと言うことで親近感。

「私ぽっちゃりした人がタイプなんです」の一言にズキューン!

 

しかしその後その方に会うことが無いまま一年。

 

宇垣さん:ぽっちゃりした人が好きと言う言葉はきっとこの人の支えになってるはず。

 

宇垣さんは学生時代先輩に「宇垣の書く文章は面白い」と言われたことが自分の力に。

また、容姿をけなされることがあっても妹さんから世界一可愛いといつも言ってもらえていることが自分の救いになっているとのこと。

<宇垣さんファンの僕からすると宇垣さんの容姿をけなす人の顔を見てみたいものだと思ってしまう……>

 

■20:00~20:45頃
「ビヨンドザカルチャー」→ 究極の頭脳戦『数学オリンピック』とは何か? by 藏丸竜彦 (漫画『数学ゴールデン』作者) 、近藤宏樹(「国際数学オリンピック」3年連続メダリスト)

数学の魅力とは……

・解法を思い付いたときの快感

・頭の中の大冒険

 

20才以下の若き天才達が4時間半で3問を解く数学オリンピックの魅力に迫る特集。

 

宇多丸さんはスタープレイヤーズ事務所、ゲストのお二人も遠隔出演と言うことで4人全員が別の場所にいる放送に。

 

藏丸竜彦先生:プロ漫画家を目指す漫画家を支援する「トキワ荘プロジェクト」出身。

 

近藤宏樹さん:数学オリンピック3年連続出場。銅メダル×2、銀メダル×1という実績。

 

藏丸先生の教員時代のかつてのご友人英語教師N氏から投稿。

ライムスターの大ファンと言うことで非常に嬉しいとのこと。

 

藏丸先生がヒップホップにハマッたのはN氏の影響で、最初に借りたCDはライムスター!

 

近藤さん:数学オリンピックに馴染みのある方と言うことで白羽の矢が立てられ、『数学ゴールデン』の監修に。

 

日本編

数学オリンピックの日本大会は91年から。

出題者は公にはされていない。

年によっては予選正解者ゼロという難問も……

 

解法や問題の美しさにもこだわりをもって設問が作られているのではないかと思われる。

 

解法の綺麗さ:ある解法を思い付いてしまえばすんなり解ける、というもの。

 

一つの正解を求めて回答欄を埋めていくというものではなく、解法を思い付く、問題を解くキーとなるアイディアを如何に見付けていくかが問われる。

故に特定の答えがあるわけではなく、出題者の意図を超えた「イケてる」解法が登場することも!

 

「どの谷を越えていくか」(宇多丸さん)というような思考プロセスを問う頭脳スポーツ。

 

世界大会編

東ヨーロッパ発。

前回は105の国と地域、616名が参加。

10日間にわたる大会で、テストは2日間。

1日に3問、合計6問。1問7点で42点満点。

メダルは上位の大凡半数に授与される。

その中で1:2:3の割合で金銀銅メダルが割り振られる。

チーム戦ではなく個人戦。

 

Q:2020年の国際数学オリンピックにおいて金メダルを獲得(大凡1/12)した人のボーダーとなる点数は42点満点中何点?

①31

②36

③41

 

宇垣さん:日本大会の様子を聞くに半分取れれば良い方なのでは……?①番31点!

宇多丸さん:受験生的な発想で①番31じゃないかと推測するが(宇垣さんが先に選択していたので)②番36点!

 

正解は①番の31点!

世界の天才が集まる中で10%に満たない人間しか持ち帰ることの出来ないメダルの水準としては「結構取れないものなんですね」という宇多丸さんの反応。

 

宇多丸さん:日本大会世界大会の違いは?

A(近藤さん):日本大会は数学好きを増やしたいという意図はあるものの、国際大会の為の選抜という性格を帯びたもの。

一方世界大会は「お祭り」「コンテスト」的な意味合いが強い。

10日間の大会の内試験は2日間、その後3日間ほど観光、国際交流があり、出場者にとってはそれが楽しみ。

参加者は共通言語である数学を頼りに各々交流。日本人はシャイだけど笑

 

Q(宇垣さん):近藤さんの時はどこが開催国だったのか

A:韓国、アメリカ、イギリス

英語が通じやすいアジア圏の子と仲良くなった。

 

Q(宇多丸さん):採点に時間かがかかる理由は

A:回答を日本語で書く→主催国の採点官に対し、帯同する団長が英語で説明するというプロセスを踏むから。

単なる正解ではなく、正解を導くためのプロセスを説明。

「採点」ではなく「採点折衝」と呼ばれる。

「この子はここまで理解できているから○点下さい!」「本当かそれ?」というやり取りがあるため2〜3日間を要する。

 

宇多丸さん・宇垣さん:団長の役割責任が重すぎるのでは?

 

近藤さん:「このアイディアは膨らませれば正解に結びついていたはず」というような説明がキチンと出来れば点数が上がるため、ある意味説明する側のスキルも点数に影響される。

自分の選手時代のことを思い出すと「こんなに点数貰えたんだ。拾ってくれたんだ」という印象だった。

観光から帰ってくると全選手の点数が張り出される。

数日にわたる採点のため、徐々に点数開示される人数が増えていく。

 

Q( 宇垣さん):折衝に当たる団長はどのような人が務めるのか

A:大学教授や元選手が大学生時代に帯同する。

近藤さんもメキシコ大会に同行した。

 

Q( 宇多丸さん):今後マンガの中でも大会の描写も出て来る……?

A(藏丸先生):近藤さんに伺わないと分からないドラマがあるが、そこまでたどり着きたい。

 

宇多丸さん:面白いし羨ましい。好きなことがあって、それを大人が全力でサポートしてくれて。

 

Q( 宇多丸さん):強い国は?

A:中国、アメリカ、ロシア、韓国。

金メダルを沢山持ち帰る。韓国はある年から伸びてきた。

中国は金メダルを取るよりも中国代表になる方が難しいかも

 

Q( 宇多丸さん):日本の立ち位置は?

A:10〜15位くらいにいることが多い。最も良いときは2位ということが一度だけあった。

 

Q(宇垣さん):日本には小学生が予選に要ると言うことだが、世界には?

A:日本は代表最年少が中学二年。。世界だと10才というのが最年少。

 

Q(宇多丸さん):受験時の食事は?

A:飲み物はok。また、お菓子が用意される。将棋などのブレインスポーツと同様。

甘いもの欲しくなる。

 

Q(宇多丸さん):スマートフォンで少し調べれば有利に働いたりするものなのか

A:少し調べた程度では役に立たない……かな?

 

Q( 宇垣さん):観覧は?

A:ブレインスポーツなので観覧は殆どいない。

ただ、実況が入ったらより面白いかも。

 

生の答案の公開はしていないが、「あっと驚く解法」については後ほど綺麗な形で公開される。

 

宇多丸さん:漫画化するに当たって大会を描くのは大変そう。

スポーツ漫画は実況が試合描写の助けになるから。

A:聞けば聞くほど「どうやって書けば良いんだろう」と思えてくる

宇多丸さん:そこをどう描くかが『数学ゴールデン』の見所になりますね

 

Q(宇多丸さん):「数学オリンピック出場・メダル獲得」という実績はその後のキャリアにのど程度プラスに影響を及ぼすのか、「箔」になるのか

A:メダルが直接的に箔になることはない。

数学の研究職に就く人は一定程度いる。

近藤さんのキャリアは変わっている。保険会社でアクチュアリーをしたあとに高校教師。

医者になる人、情報系のベンチャー企業に入る人もいて、多様。

 

宇多丸さん:もっと知られるようになって就職に有利に働くようになって欲しい

 

Q( 宇多丸さん):近藤さんの他に取材した方はいる?

A:近藤さんの他に2名数学オリンピック出場者に、そして数学オリンピックの役職者にも取材。

「こう言う人が数学を好き」というステレオタイプを外したくてマンガを描いている。開けたものにしたい。

ギャルや、くたびれたキャラなどバリエーションを持って出している。

 

最後に

 

近藤さん:意外と自由なところが数学の魅力

 

藏丸先生:持論だが数学の面白さは皆が知っているはず。

「なるほど」という閃きの快感は誰もが経験したことのあるもの。

遠く感じている人には「意外と近くにあるもの」だと思って欲しい。

 

宇多丸さん:マイナスと言う概念は登場前には誰も考えもしなかったものが「プッ」と姿を現す。微積分も「プッ」と姿を現す。

もともとある「真実」が姿を現す所が面白い。

 

宇垣さん:もう一度数学を解いてみたくなった<宇垣さんは学生時代数学がお得意だった>

 

近藤さん:2023年が数学オリンピック日本大会。

「なるほど毎日の役立つ数学」という書籍を出している

 

藏丸先生:『数学ゴールデン』発売中。

2/26に2巻が出る。

試し読みはTwitterにて公開中。要チェック!