■18:00~18:30頃
「オープニング」→ 最新カルチャートピックス
週末のクマス:時間のあるタイミングもあり、Netflixで韓国ドラマ摂取。
宇多丸さん:だからこそ今日のカルチャートークね。交通整理という意味も込めて。
宇多丸さん:いきますよ!アフター!
クマス:シックス!
宇多丸さん・クマス:ジャンクション!
本日はリモート出演の宇多丸さん。
訃報
ドラマーの村上・ポンタ・秀一さん。
山下達郎さん「ラブスペース」などで有名。
前番組にも出演。
宇多丸さんがTBSにアーカイブにあれば流したかったのが12インチレコードの「ザ・リズム・ボクサー」。
残念ながらアーカイブ無し。
自分がヒップホップに傾倒していくキッカケになった番組特集にゲスト出演していたのがポンタさんとのことで宇多丸さんの思い入れも一入。
お茶の間に一番知られたキッカケとなったのはTBSの『三宅裕司のいかすバンド天国』。
来週は奇しくもこの番組の特集をする予定だった。
リスナー参加型「いけずバンド天国」。
番組スタッフに過去バンドをやっていたというメンバーが多い。
そのバンドの来歴や何故解散してしまったのかと言ったエピソードや音源を収集して番組で公開しようという企画。
「昔のバンドの音源なんて恥ずかしいよ!」という人もいるだろうと言うことで、番組スタッフが身を切って音源公開。
手を挙げたのは構成作家・古川さん!
宇多丸さん:早い段階からアニメライターとして活動していたので過去の早いタイミングで「古川耕」だったのでは?
古川さん:聞かれなかったから言わなかっただけで、聞かれたら直ぐに応えたんですよ?
二十歳頃から4〜5年続けたバンドがある。地元の先輩を含めた3人でやっていた。
先輩:Vo,Gt,作詞作曲
てっちゃん:Ba
古川さん:Dr
宇多丸さん:古川さんのイメージからは打ち込みっぽいけどちゃんと3ピースなんだね
古川さん:そうなんですよ。先輩が曲を作ってきて最初からオリジナル曲。
しかもそれまでドラムを叩いたことはなかったが、スタジオに行って「叩けそう」と思い叩いたら行けた。
解散エピソードは特になく自然に消滅。
ライブも実施。知り合いの主催するイベントなどで三回ほど人前で演奏。
家でドラムを叩いてないから上手くはならない。
「家で叩けないなら打ち込みのドラムやベースに生音を載せれば良いのでは?」と思っていたらスタジオに行かなくなって自然消滅。
1999年11月15日 下北の小屋にて
オメガテレビ「メンバーの誰も曲名を覚えていない」(曲名では無く、事実)
宇多丸さん:まず古川さん良いですか?普通に格好良いです
古川さん:ありがとうございます。
宇多丸さん:でもこれいきなり叩けるの?
古川さん:多分始めてから3~4年は経ってる
宇多丸さん:あ、そうなんだ。
これ悪く思って欲しくないんだけど、悪くないんだけど大爆笑!
(略)
古川さん、そしてオメガテレビの皆さんありがとうございました!
古川さん:皆さんからの応募がないと来週もかけます!
ジャイアントあつひこさん
コピバンの音源も可?
クマス:確認したところOK!
■18:30~18:50頃
「カルチャートーク」→ 桑原裕子(劇作家/最新配信映画・ドラマ)
「Netflixオリジナル作品に一番詳しい人物」桑原さん。
2020年12月のベスト選出に際して出演していただいて以来。
①『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』
https://www.netflix.com/title/81267691
まずは韓国ドラマから。
クマスも周囲から紹介されていたが手を出せずにいたものの、桑原さんが本作を紹介してくれると言うことで一話目を見てみた。
桑原さん:嗚咽を誘う「寂しん坊韓国ドラマ」。
『パラサイト』の「リスペクト!」されているセレブを演じていたイ・ソンギュさん主演。
気の毒かつ健気な境遇の主人公。
そんな主人公に大量の商品券が届く。
ライバル会社からの賄賂を疑うも、困窮する実家の境遇からその商品券を使ってしまったところ、翌日直ぐに監査部に呼び出しを受ける。
ヒロインはソンギュ演じる主人公をひょんなことから助けることになった派遣社員。
<熊崎アナを「クマノさん」と二度呼ぶ桑原さん笑>
涙を絞られ続けるドラマ。
②『獣の棲む家』
米英合作。難民夫婦を襲うトラブル。
若い夫婦が引っ越してきたら次々と不可思議な出来事が……
「お引っ越し系のホラー」は裕福な家族夫婦が多いが、紛争地帯の南スーダンからイギリスに亡命してきたカップル。
『ラブクラフトカントリー』で黒人から皮膚がめくれて白人になる役を演じていた。
引っ越し系ホラーのシチュエーションに遭遇する前にこの夫婦は既に大変な事態に遭遇している。
本当に辛い体験を経ての再出発。
イギリス政府から行き先も知らずに連れられてきた前の住人の素性も分からなければ腐ったピザが残されたような家に住む事に……
様々な怪現象が襲い掛かるが、奥さんは「母国であれだけの目に合ってきたのに今更幽霊なんて怖がると思う?」というスタンス。
「あー怖かった、スッキリした」というよりはズーンと考えさせられる作品。
最近考えさせるようなホラー作品が多い。
③『あなたの知らない卑語の歴史』
History of Swear Words | Netflix Official Site
ニコラス・ケイジ主演。
『月の輝く夜に』で「何てセクシーな俳優!」と思っていたのに、いつの間にかアメコミ面白おじさんに笑
所謂FワードやBワードと言われる言葉。
卑語がどのように生まれ、どのように使われてき言ってはいけない言葉なのいけない言葉なのに何故皆使いたがるのかに迫った作品。
「ニコラス・ケイジさん何やってるの?」案件として紹介笑
Fワードを使った映画シーンが紹介されたりするので映画ファンにもオススメ。
リスナーメール(行けずバンド天国に関して)
デモテープを送った場合の返却は?
クマス:返却は出来ないのでマスターからダビングして送って。
宇多丸さん:音源マストではないのでエピソードけだでもOK!
■19:00~19:25頃
「LIVE & DIRECT」→テイ・トウワ(DJ)
■19:40~19:55頃
「新概念提唱型投稿コーナー」枠→ イキり・ゲンドウ
充実したメールを数々頂いている。
来週の特集「行けずバンド天国」にも関連する投稿!
地球最後のお父ちゃんさん
「アマチュアバンドイキり」
学生時代洋楽カバーバンドを組んでいた。
当時洋楽カバーのバンドは周りにいなくて、練習を聴きに来た友人の反応も上々。
あとはライブが出来る環境さえあれば良かったが都会から離れた田舎では人前で演奏する機会がなかった。自分たちの間でだけ「俺達最高じゃね?」という自己肯定感が高まっていく。
そんな中、念願の演奏披露チャンス。高校の予選回に卒業生として出演。
出番は30分だったが、60分間も演奏してしまった。
自分たちは満足できたが、演奏後目の前にいたのは魂が抜けたような高校生達が……
当時ライブパフォーマンスのバイブル『KING OF STAGE ~ライムスターのライブ哲学~』があればどんなによかったか……
今でも夢に観る記憶。
宇多丸さん:30分の持ち時間だけでも長いと思ったら60分もやるのは凄い。
山下達郎さんの言葉だったか、「今日は良かった」と思った日に限って出来は良くない、「今日はダメだった……」という時ほど周りからの評判がよい、と言うものがある。
「今日は良かった」と思っているのは独りよがり、「ダメだった」という日ほど周りがよく見えるということの裏返し。
クマス:実況でもイキりはある。
「“名実況”と言われたいがために気に入ったコメントだな」と第三者視点で思ってしまうことも。
すすめ!!パイケーツさん(女性)
小二の頃。当時自分はイキっていた。「如何に大人に舐められないか」が行動指針。
大人から「子供は注射が嫌い」と思われているのが分かると「注射が好き!」という感じ。
ある日、人生初の虫歯に。
歯医者さんから心配されると「痛いの好き」という返答。
治療中も目を見開き、周囲に視線を向ける。
これも「余裕だからこそ周囲に視線を配れる」という演出。
歯医者さんから治療後に「とても初めてとは思えない」と言われ、自分としては最高のHOMEを貰った。
30才を超えた今に到っても歯医者で右手を上げないのを心情にしている。
宇多丸さん:巣鴨時代の友人に歯医者になった人がいる。
その人曰く「今どき痛くするような歯医者はあり得ない」。
すすめ!!パイケーツさんの今でも続くこのスタンスも決して歯医者さんにとって良いことでは無いのでは……
「痛み」というのは大事なサイン。
クマス:背伸びして大人の食べるつまみを食べたりしていた。
本当はミートボールやナゲットが好きなのに笑
宇多丸さん:俺は小四でカシミールに到達した。
隣で「辛い!」と言う大人に「こんな大人になりたくないな」とイキっていた。
■20:00~20:45頃
「ビヨンドザカルチャー」→ テイ・トウワが世界HIPHOP史の重要シーンに与えた影響とは
“Groove Is In the Heart”が流れる
宇多丸さん:当時アジア人がHIPHOPシーンで目立つというのが珍しかった
テイさん:自分も「アジア人のビルボードチャートインは坂本九以来」と言われ知ったくらい。
テイ・イトウさん……Deee-Liteのメンバーとして全米デビュー。
その後ソロ活動、映画音楽監修など活躍は多岐にわたる。
宇多丸さん:日本では若い音楽文化としてとかくHIPHOPは軽視されがちで、ロックとは異なり名曲誕生秘話なども極端に少ない。
古い話で恐縮だが、その頃の話を聞かせてほしい。
ニューアルバム『LP』より“Consumer Electronics”が流れる。
このアルバムは最初に影響を受けたYMOに捧げる一枚。
武蔵美を出てプラプラして親の金でNYへ。
日本にいた頃はさほどレコードを買っていなかったが、現地では「(ヒップホップを)生で見たい」と思い初日から聞きにいったり。
一度YMOを忘れ、「ブラックミュージックしか聞かない」と意気込んでいた時期も。
宇多丸さん:本場にどんと身をおいてしまうところにもテイさんの凄さがある。
宇多丸さん:NYに渡ったテイさんが名盤の制作に実は関わっていたということで引き続き話を聞いていきます。
テイさん:ディミトリーから「DJやらへんか」と言われ、DJを始める。
彼の後釜として週に3〜4回はDJプレイ。23時から4時くらいまで一人で。ダンスクラシックスだけでは持たないので他のジャンルも。円盤を二枚使って時間を延ばして〜という感じ。
宇多丸さん:日本では黎明期はオールジャンルでスタートしたようなところがあるが、NYもそうだったんですね
テイさん:そうですね。で、Jungle Brothersに憧れて彼らのプレイする小屋へ。
自分の名刺を差し出すと名刺のデザインを評価され、「これをデザインしたのは誰だ」と聞かれる。“Me”と答えると、翌日から収録によばれ、ジャケットデザインを任されることに。
二枚目のアルバム“Done by the Forces of Nature”の表題曲「自然の力が大地を駆ける」という日本語音声はテイさんの声!
africaの子分として顔パスで色々なライブハウスに出入りするように。
ジャンブラ(UNGLE BROTHERS?)やトライブ(A Tribe Called Quest?)の仕事にかなり携わったので客観視できない。
UNGLE BROTHERSの1stアルバムはかなり録音環境が悪いが、その理由がわかった。
メンバーがカセットテープに録音してきた音源をミキサーに繋いで制作していたので、「音の悪い秘密がわかった」。
宇多丸さん:音の悪いローファイさが当時格好良かったみたいなところありましたからね。
<英語表現的観点:当時“really?”と同じ意味で“Word?”という言葉を使う現地の人が多かった。>
<注:固有名詞が全然わからないので内容には不正確な部分があります>
来週の紹介:来週の「いけずバンド天国」に音源データを送信する際はファイル共有サービスを利用のこと。容量超過でサーバダウンが予想されるため。