映文計

映画と文房具と時計、好きなものから1文字ずつもらって「映文計」。映画のことを中心に日々綴っていきます。

TOPGUN:精鋭たちの腕時計~「インター」って何よ~

腕時計好き以外には全くなじみのないブランドだと思うものの、時計好きでIWCというブランドを知らないという人はいないだろう。

 

それくらい名の知れたブランドがIWCだ。

IWCとは“International Watch Company”の略。

初めてそのブランドの正式名称を知ったとき、僕は「非常に自信に満ちたブランド名だな」と思ったことを覚えている。

家電メーカーに“National”の名を冠するのもかなり自信と覚悟の要るものだなと思ったりしたが(というか“national”って形容詞じゃん。形容詞がブランド名ってどういうことよ)、“IWC”とは言うまでもなく直訳すれば「国際時計会社」である。

なんだその自信。「東インド会社」か。

 

IWCはそのまま「アイ・ダブリュ・シー」と発音することもあるし、“International Watch Company”という正式名称の初めの単語の一部をもらって「インター」と呼称されることもある。

 

「インター」は古くから国内で愛されてきた略称で、同社のアンティークウォッチは市場で「オールドインター」などと呼ばれたりもする。

 

昨今はROLEXもブレスの出来が評価されるようになったが、数十年前は「ROLEXはブレスが弱い」という評価も一定数有ったと聞く。

対して「ケースもブレスも出来がよい」と評価されてきたのがIWCだ。

 

前任地で仲良くなった取引先の方にIWCを着けた方がいた。

初対面の時から気になっていたが、二度目にお会いした際に堪らず「時計、インターですよね。格好良いですね」と話を振ったことがきっかけに一気に打ち解け、仕事外で飲みにいくようになった。

その方が贔屓にしている時計店で一緒に腕時計をウィンドウショッピングするということもあったなぁ。

 

「もう10年以上愛用しているけど、時計がインターだって気づいて声をかけてくれたのはナヲトさんだけですよ」と言われたから、時計を褒められたことがうれしかったのだと思う。

誰だって自分が身に着けているものを褒められるのは嬉しい。

それが強いこだわりを持つものであれば特に。

 

ここまでIWCについて書いてきたのは映画“TOPGUN”が関係している。

 

 アメリネバダ州に実在するアメリカ海軍の訓練校「トップガン」に時計を納めているのが他ならぬIWC

これは先日のエントリで参照した記事を読んで初めて知った事実だ。

 

先日の記事:eibunkeicinemafreak.hateblo.jp

 

先日の記事で引用した記事:

www.hodinkee.jp

 

IWCの公式ページを見てみると、なるほど確かにトップガン仕様のモデルが販売されていることが分かる。

https://www.iwc.com/jp/ja/watch-collections/pilot-watches/iw324712-pilot_s-watch-mark-xviii-top-gun-edition-sfti.html

www.iwc.com

 

パイロット・ウォッチ・マーク XVIII・トップガン “SFTI”」

IWCによる海軍戦闘機兵器学校の卒業生限定のタイムピースの一般向けバージョン、「パイロット・ウォッチ・マーク XVllI・トップガン “SFTI”」。

 

2020年には限定モデルも販売されていたようで、タフな見た目に加えて秒針尾部のカウンターウェイトが戦闘機を象っているなど遊び心も忘れない非常に魅力的な一本として仕上がっている。

実物を見てみたいな〜

画像:https://www.eye-eye-isuzu.co.jp/archives/53682/amp



www.eye-eye-isuzu.co.jp

 

他にもIWCの手がけるトップガンモデルの時計はカラーバリエーションがあるらしいことをこの記事で知った。

www.hodinkee.jp

トップガンの基地の周辺の自然を表現したカラーをその身に宿した腕時計。

映画“TOPGUN:MAVERICK”で抱いた空への憧憬と興奮を身に着けることができる。

 

画像:いずれもhttps://www.hodinkee.jp/articles/how-iwcs-top-gun-collection-got-its-colors


ダイバーズウォッチは本来スポーツウォッチであるため、スーツスタイルには適さないと考える人もいる。が、今や多くの人がそんなことを気にも留めず、スーツに合わせてダイバーズウォッチを愛用している。

では、彼らは全員週末にダイビングを楽しむようなライフスタイルなのだろうか。

当然、答えは否だろう。


それでも、人はダイバーズウォッチを求める。

別にダイビングなぞ生涯一度たりともしたことがない人であっても、ダイバーズを着けて良いのだ。

手首に鎮座する自分の相棒が「200m潜水用防水」能力を備えていると思うだけで、何だか力が貰えるはずだ。


同じように、音速の数倍のスピードで空を舞う戦闘機のパイロットが求めるタフさを備えたパイロットウォッチが自分の手首にあるということは、自分の小さな相棒に対しきっと誇らしさにも似た感情を抱かせてくれることだろう。


“TOPGUN”及び“TOPGUN:MAVERICK”を観て、アメリカ海軍パイロットの精鋭の中の精鋭たちが身に着けている時計への興味が湧いたのなら、是非IWCをチェックしてみて欲しい。

 

最初に引用した記事のなかでも言及されているが、“TOPGUN:MAVERICK”の作中でわざとらしいくらいにカメラがIWCのストップウォッチにフォーカスするシーンがある。

そのシーンを劇場で観た時僕は「インターやんけ!」と思っただけだったけど、訓練校「トップガン」とIWCの関係性を知った今であれば、この演出はなるほどと大いに頷けるものだった。

 

[rakuten:auc-rasin:10040132:detail]

 

【参考】

フェニックスが腕立て伏せをするシーンで着用されているIWCのモデルにフォーカスした写真があったり、ストップウォッチに言及した部分もあって読み応え十分なので、“TOPGUN:MAVERICK”ファンかつ腕時計の愛好家諸氏は是非一読の程を。

piazo.jp

画像:https://piazo.jp/article/20220601-tom-cruise-wearing-watch-in-top-gun-Maverick/