映文計

映画と文房具と時計、好きなものから1文字ずつもらって「映文計」。映画のことを中心に日々綴っていきます。

気になる日本語:「○○年もの」

先日「ぶり」、「以来」という時間経過を表す言葉を取り上げた。

eibunkeicinemafreak.hateblo.jp

 

他にも時間経過を表す言葉でギョッとするものを見かけたので備忘録として残したい。

 

それがテレビで耳にしたワインなどのお酒における「○年もの」という表現。

 

正確な年代は失念したが、2010年以降のワインに対して言及した際の話だ。

以前の記事で採用した図を活かすため、仮にそのワインの製造年を2016年とする。

 

その番組ではキャストが手元にあるワインを「2016年もの」と表現していたのだ。

 

あの……「2016年」ものってことはそのワイン、西暦6年にできたってことですか……

西暦6年ってオクタヴィアヌスの治世でっせ……

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また、これは間違えている人は少ないと思うものの、「築○○年」/「○○年築」も時間経過を表す表現として気を付けた方が良いかも知れない。

 

同じ2016年を例に取れば、「築2016年」としてしまうと西暦6年に建てられたものということに。

「2016年築」とすると2016年に建てられたものということになる。

 

現存する世界最古の木造建築物である法隆寺五重塔が西暦600年代の建立と伝えられているので、築年数は1300年ほど。

築2016年の建造物など見付かろうものなら世界史的な大発見と言うことになってしまう。

 

不動産広告などでこんな間の抜けた表現をしているところなど万に一つもないと信じたいが、見付けた方はそっと教えてあげると良いだろう。