映文計

映画と文房具と時計、好きなものから1文字ずつもらって「映文計」。映画のことを中心に日々綴っていきます。

ゾイドワイルドZERO 第2話「爆砕の武器庫! バズートル」

前回のサブタイトルは「誕生!ビーストライガー!」だったが、今回の「爆砕の武器庫! バズートル」には全角スペースが入っている、というどうでも良い発見があった笑

 

本当にどうでもいいので早速鑑賞録に。

 

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【Aパート】

レオとバズの会話で第一話の振り返りと、第一話で芽生えた謎の整理から。

 

バズ「この星で生まれた俺達第2世代は この星の環境に順応できたお陰で 第1世代と違ってマスクは必要ないはずだ」

レオ「多分彼女もあの光を浴びたんだよ」

レオ「ライガーをビーストライガーに進化させたあの不思議な光さ。あの光が、彼女の体にも何か特別な変化を与えたんだよ」

第一話冒頭、レオは進化前の愛機を“ライガー”と呼称していたが、ビーストライガーになる前のあの素体のような状態に正式名称はないのだろうか。

 

レオ「もともとライガーは、俺が発掘して動くように復元したゾイドだ。でも。これがお前の本当の姿だったんだな、ビーストライガー。」

“本当の姿”というレオの言葉は何を思ってのものなのか。

地球の環境に馴染めず、呼吸器なしでは呼吸ができないはずのサリーを道具の助けなしに呼吸ができるようにしたり、ライガーをビーストライガーに姿を変えさせたり、また、本来は耐Bスーツなしでは耐えられないはずの「進化解放」を生身で耐えることを可能にしたり……サリーのペンダントは「現環境に最も必要な状態に合わせて人・ゾイドを変化・進化させる」という力を持つのではないだろうか。

レオの左手の肘から下の部分が機械化したのも、生身で進化解放に耐えられるように体を強化することの一部であると考えると合点が行く。

 

また、レオの回想シーンではライガーは壁に埋まっていた。地面ではなく壁に埋まっていたと言うのは何か作為的なものを感じる。

 

 

続いてタイトルにもなっているバズートルの紹介のために帝国軍の演習シーンが映し出される。4体のギルラプターの砲撃をその防御力で物ともせず、火力で圧倒するバズートル。

 

このギルラプターの顔を見て気づいたことが一つ。

ゾイドワイルドシリーズのゾイドはいかにも生物然とした“目”が特徴的だが、ギルラプターにはその目がない。

ゼネバス帝国軍の初期小型機のような“バイザー”状のカメラアイに変わっていた。

対するビーストライガーの“目”はワイルドシリーズ第一弾のワイルドライガーと同じ動物の眼球のような目をしている。

 

キャノンブル、バズートル、スナイプテラといった新たにデザインされた帝国軍のゾイドはいずれもバイザータイプの目をしているので、目の特徴によって陣営を区別するようにしているのだろうか。

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『ゾイドワイルド』期のワイルドライガー。眼球タイプの目が特徴だ。

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『ゾイドワイルドZERO』期のビーストライガー。ワイルドライガーのリデコだが、目は眼球タイプを継承。

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『ゾイドワイルド』期のガノンタス。眼球タイプの目。

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『ゾイドワイルドZERO』期のバズートル。ガノンタスのリデコで、目はバイザータイプとなっている。

 

<サリーによって明かされる事実>

二人に迷惑をかけまいと、夜に二人の元を離れようとするサリー。

その場を後にしようとするサリーを引き止め、力になるから事情を説明してほしいと気持ちを伝えるレオ。その時、左手だけではなく腹部、そして左脚も機械化していることが判明する。

 

サリーのおじいさんの名はウォルター・ボーマン。

彼は「地球の“Ziフォーミング計画”の中心人物だ」とバズは言う。

「汚染されたされた地球を人間の住める星に戻そうって計画だ。けど、装置には何か重大な欠陥があったらしく、30年前地球に到着した第1世代の人間は不完全な環境に順応できず、だから今でもマスクが必要なんだ。」

「不完全な環境が、本来なら存在するはずのないジャミンガのような連中まで誕生させちまったんだ」

 

ここで「ゾイドの惑星」という言葉が出てきたが、これは「惑星Zi」とは別個の惑星なのだろうか。

遠い昔、彼らの祖先は汚染された地球を捨て、彼らの住む惑星に移住してきた。

しかしサリーたちの母星が一年以内に滅亡することが判明し、ボーマン博士たちは地球への移民を行うことになる。

(※「地球からの移民船」とは、僕らゾイダーに馴染み深い「グローバリーⅢ世号」のことだろうか。

「地球を捨てて宇宙に旅立った地球人類が別の惑星に移り住み、その惑星の滅亡が近いことを知って再び地球に戻ってきた」というのが大枠のストーリーになるようだ。)

 

ボーマン博士「惑星の再構築に必要なエネルギーの問題は長年の研究である“ゾイド因子”を利用することで解決した。

これによって再生された地球には、地球由来のゾイドが自然発達するという二重のメリットがある。

生まれたての地球の開拓にはゾイドの力が不可欠なのだ」

この話をする際、OPにも出てくるキューブ状のエネルギー体(?)が映し出されるため、このキューブが“ゾイド因子”であると見ていいだろう。

 

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ゾイド因子(?)。実写版トランスフォーマーのキューブのようだ

“ゾイド因子”なるものが地球でゾイドを自然発生させるという設定はかなり新しく、僕ら従来のゾイダーには混乱を来す存在だ。

 

アニメーション版および漫画版『機獣新世紀ゾイド』では、惑星Ziには“ゾイドイヴ”なる存在がおり、すべてのゾイドはルーツを辿ると母なるゾイド、すなわちゾイドイヴにたどり着くという設定が存在する。

人類の進化に関する学説の一つ、「ミトコンドリア・イヴ」説に影響を受けたであろうこの説に則ると、『ゾイドワイルドZERO』においてはこの”ゾイド因子”と呼ばれるキューブ状の物体がすべてのゾイドの母なる存在としての役割を持っているのだろうか。

 

また、ゾイドは惑星Ziという非常に金属の含有量が多い惑星だからこそ発生し得たメカ生体であるというのが僕らの知る設定だ。

生まれ落ちたゾイドコアは惑星内の水辺を目指し、そこから様々な金属を吸収してゾイドという生物へと成長していくという設定がある(※2003年発売『ゾイド・コア・ボックス』付属の『Ziヒストリーファイル』参照)。

「地球という惑星はゾイドが発生し得ない環境である」というのが僕の認識だったが、Ziフォーミング計画は「地球におけるゾイドの自然発生メカニズム」を含んだものであると見ることができる。

それはすなわち地球をゾイドが自然発生できるだけの金属含有率の高い惑星に改造するということではないだろうか。

これは地球環境を根本的に変えてしまうことでもあり、そんな金属含有量の多い土壌では21世紀まで存在していた植物が育成できない可能性もあるし、生体系も破壊され尽くしている可能性がある。

 

ワームホールを通ったことでタイムスリップが起こったことがこの後Bパートで明らかになるが、ゾイドの惑星から地球にへの移民を目論む一団によってこのタイムスリップが意図的に起こされたもので、未来人による21世紀の地球に対する侵略行為(つまりボーマン博士はサリーに内緒で地球侵略を目論んでいたのではないか)だとしたら……

などとSF好きの僕は妄想してしまう。

 

なお、過去においても「ゾイド因子」という単語そのものは登場している。

『機獣新世紀ゾイド』に登場するオーガノイドの説明で度々出てきた言葉だ。

主人公のバンやライバルのレイヴンが連れているシャドー、そして古代ゾイド人であるヒルツのアンビエント、リーゼのスペキュラーが持つゾイドのパワーアップ原理を説明する際に用いられた単語である。

レイヴンのジェノブレイカーが従来の黒を基調としたカラーリングではなく真紅の機体色となったのは、アンビエントのゾイド因子が作用してのものであるという考察がリーゼの口から出されていたことはコアなゾイダー諸兄であれば誰もが記憶していることだろう。

故に、『機獣新世紀ゾイド』における「ゾイド因子」と、『ゾイドワイルドZERO』における「ゾイド因子」は全く別のものであると考えた方がよさそうだ。

 

さて、僕の考察はこの辺りにして、劇中の描写に話を戻そう。

地球をめざす化学船内ではクーデターが発生。サリーとおじいさんはポッドで船からの脱出を試みる。

地球に降り立ったのはいつかと訊かれ、一年前だと答えるサリー。

最初の移民船が地球に到着したのが30年前。サリーはその間コールドスリープ状態にあったようだ。そして1年前に目覚めた彼女は、その時初めてZiフォーミング計画が失敗したことを知った。

その話を聞いてレオが「見せたいものがある」と言ってAパートは終了。

 

なお、アイキャッチは第一話の素体状の「ライガー」からビーストライガーに変わっており、非武装ライガーのあの姿のアイキャッチを見られるのは第一話だけになるかもしれない。

 

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姿を変えたビーストラーガーの勇姿。厚みを増したたてがみが力強さを感じさせる


【Bパート】

 

レオが修理したラップトップでニュース映像(第一話冒頭のシーン)を観る3人。

バズ「飛行物体?化学船のことか?」

レオ「多分ね。ただこれによると、装置を乗せた化学船は、移民船が到着する100年も前、まだ汚染される前の地球に到着していたことになる」

サリー「タイムスリップです!ワームホールの影響で化学船が時間を逆行して過去へ地球に到着した可能性があると、おじいさんが。」

この辺り、子供が理解するにはちょっと難しい感じがして良い。

こう言った難解な設定を自分なりに考えて理解することで、子供の想像力が育まれると僕は考えているからだ。

 

レオ「不完全なZiフォーミングの環境下ではゾイドたちも生命を維持できず、このあと石化して地中に埋もれてしまったんだ」

 

ボーマン博士は地球を浄化するために外界との接触を避け、研究を続けていたらしい。

しかし帝国軍はボーマン博士の存在を嗅ぎつけ、狙われる羽目になった。

 

舞台は帝国軍基地に移り、発掘作業のシーンの描写に。

一度石化したゾイドを復元するのは至難の技であり、特にゾイドコアの復元は一つのミスで全てが台無しになる程繊細な作業を必要とすると復元の技術士官らしき者から説明を受けるリュック隊長。

改めて自分が目の当たりにしたペンダントの驚異的な力の大きさを再確認するのであった。

 

ここでリュック隊長と、バズートルを駆るシェル軍曹の会話に。

お互いは別部隊でシェル軍曹の方が年配のようだが、シェル軍曹はリュック隊長に敬語で話しかけていたため、階級はリュックの方が上のようだ。

「隊長」というだけで階級が言及されていないのがもどかしい。

 

レオとサリーが街中の拠点に戻ると帝国軍の待ち伏せが。

テーザーガンを機械化した左手で難なく弾くレオ。どうやら彼の機械化した部位に電気ショックは無意味のようだ。

 

街を抜け出したレオたち一行は、郊外の砂漠地帯で待ち構えていたバズートルと相見える。

バズートルのミサイル攻撃の激しい弾幕に近付くことができないレオは「いくぜ相棒!進化解放ーエヴォブラストー!」と言い放ち、ビースト・オブ・クローを見舞うが、バズートルの装甲を打ち砕くことができない。

対するシェル軍曹は「制御トリガー解除。兵器解放ーマシンブラストー」の言葉とともに「バズートルバースト」を放つ。

(バズートルバーストって……ゾイドに必殺技は以前から存在したが、トーマの駆るディバイソンの「メガロマックス」やビットのゼロシュナイダーの「バスタースラッシュ」やパンツァーの「バーニングビッグバン」など、今までに機体名を冠した必殺技はなかった。

「バズートルバースト」は正直ゾイドの世界観に合わない技名だと思う)

 

圧倒的な火力に巻き上がる噴煙。レオの身を案じたサリーの叫び声が響く中、前回と同じく爆炎から無事な姿を現したライガー。

今度はエヴォブラストの第二段階「ビースト・オブ・クロー破」を放ち、バズートルを打ち倒す。

※キャノンブルとは違い、バズートルはどこにも切断された部位はない。

両機種を比べた時、バズートルの方が防御力に秀でているということができそうだ。

 

再起不能のバズートルを尻目に荒野を駆けるビーストライガーとバズのジープ。

帝国軍に追われる身になってしまったことを嘆くバズだったが、レオは運び屋としてサリーをおじいさんにの元に届ける約束をするのであった。

 

 

 

1話目の戦闘シーンが良かっただけに2話目はちょっとパワーダウンの感が否めないかな。

設定を説明する大事な回なので致し方ない部分はあるにせよ、バズートルとの戦闘が

①バズートル、ミサイル発射

②ビーストライガー回避、進化解放

③ライガーの進化解放効果なし。

④バズートル兵器解放

⑤ライガー、第二段階の進化解放

という5ステップで終わってしまたのが物足りなさを感じた原因。

「通常攻撃が通用しない、だから必殺技だ!」という流れなら良いと思うが、一度も通常攻撃を当てていないのにいきなり必殺技のシークエンスに入ってしまうのは、見るからに尺調整の感が出てしまっていて残念。

 

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【アイキャッチ】

<Aパート>

ビーストライガー

<Bパート>

バズートル

 

【登場ゾイド】

(主人公一行)

ビーストライガー

 

(帝国軍)

ギルラプター

バズートル

トリケラドゴス(発掘・洗浄中)

ガブリゲーター(発掘・洗浄中)

ナックルコング

キャノンブル

 

グラキオサウルス

ファングタイガー

アンキロックス

トリケラドゴス(石化)

ガブリゲーター(石化)

ガノンタス(石化)

クワーガ(石化)

デスレックス(石化)

ナックルコング(石化)

 

【登場キャラクター】

レオ・コンラッド

サリー・ランド

バズ・カニンガム

リュック隊長

NEW→ウォルター・ボーマン(回想)

NEW→シェル軍曹

 

【次回予告】

レオ「帝国軍のゾイド・スナイプテラには、ビーストライガーでも敵わないのか?!」

サリー「ごめんなさいレオ……あなたたちを危険な旅に巻き込んでしまって……」

レオ「次回、ゾイドワイルドZERO『飛べないライオン』。いくぞライガー!」

 

【ゾイド紹介】

キャノンブル

 

<キャプション>

バッファロー種ゾイド

中距離砲撃機

兵器解放 ー マシンブラスト ー

9連装徹甲弾 ー ナインバーストキャノン ー

 

スピード

★★★★★★☆☆☆☆ 6

アタック

★★★★★★★★☆☆ 8

IQ

★★★★★★★☆☆☆ 7

スタミナ

★★★★★★★☆☆☆ 7

ディフェンス

★★★★★★★★☆☆ 8

ワイルドブラスト

★★★★★★★★☆☆ 8

 

<音声>

キャノンブルは中距離攻撃を得意とするバッファロー種のゾイド。分厚い装甲を持ち、ミサイルやキャノン砲で攻撃する改造を施されている。

スピードはそれほどないけど、頑丈な四肢と蹄を持ち、重い兵器や装甲の装着にも耐えられる丈夫さを持ち合わせているんだ。

兵器解放すると、背中にあるブレットシールドを展開し、中から9連キャノン砲が出現。

左右中央それぞれの砲塔から3連ずつ同時に弾丸を発射するナインバーストキャノンで敵を一網打尽にする圧倒的な火力を持っているんだ!

 

 

 

 

ZOIDS ゾイドワイルド ZW28 バズートル

ZOIDS ゾイドワイルド ZW28 バズートル

 

 

 

ZOIDS ゾイドワイルド ZW25 ビーストライガー

ZOIDS ゾイドワイルド ZW25 ビーストライガー

 

 

 

ZOIDS ゾイドワイルド ZW26 キャノンブル

ZOIDS ゾイドワイルド ZW26 キャノンブル

 

 

 

ZOIDS CORE BOX ([バラエティ])

ZOIDS CORE BOX ([バラエティ])