現状、共和国帝国の両軍を通じて唯一の航空戦力であるスナイプテラは非常に強力な戦力だ。
今回はレオが機転を利かせてそのスナイプテラを打ち負かす回。
『機銃新世紀ゾイド』ではブレードライガーがウルトラザウルスのグラビティカノンで射出され、デスザウラーの大口径荷電粒子砲を突破する。
続く『ゾイド新世紀/ZERO』ではライガーのみならずチームブリッツ所属のゾイド は基本的にホバーカーゴのリニアカタパルトで射出される。
ゾイドのアニメーション作品で主人公の愛機のライガーは何かと射出されるのが似合う。
今回はそんなライガー射出回だ。
【公式サイト ストーリー紹介】
レオたちは朽ち果てた航空母艦を発見する。バズはジャンク品とレアメタルが大量に手に入ると大喜びしていたが、空母は共和国軍の管理下に置かれることに。納得がいかないバズはレオとサリーを連れてこっそりと艦内を探索し始めたが、空母には帝国軍のゾイド部隊と、あの赤いスナイプテラが迫っていた。
第9話「空へ吠えろ!ライガー反撃!」
— ゾイドワイルド ZERO【アニメ公式】 (@anime_zoidswild) 2019年12月5日
レオ達は朽ちた空母を発見する。バズは金品が手に入ると大喜びしていたが、空母は共和国軍の管理下に。納得がいかないバズたちは艦内を探索し始めたが、そこには帝国軍部隊と、赤いスナイプテラが迫っていた。#ZOIDS #ゾイゼロ #ゾイドワイルドZERO pic.twitter.com/9tuhmidHyb
【Aパート】
前回、Ziフォーミングを行う端末を作動させたことで旅の目的が明確になった一行は今日も砂漠を駆ける。
レオ「バズ、本当にこっちで良いのか?」
バズ「あ、ああ……ええ、多分な。」
バズ「昔の港とこの辺りの地形がなんとなく似ている気がするんだよなぁ」
サリー「この地図、市場の露天で買ったんでしょう?本物なの?」
サリーが年の近いレオだけでなくバズにもタメ口で会話をするようになったことに気づいた。
彼女もかなり一向に馴染んできたということだろう。
そろそろ一山当てないとヤバイというバズに、周辺は共和国も帝国も近寄らない辺境の地であるため期待はできないと返すアイセル。
向こう見ず、前向きなレオとリアリストなバズというコンビだったが、お金のことになるとバズは理想を追うタイプのようだ。
21世紀を生きる僕らは神の地図を開くことは稀だ。
カーナビという便利なものを知ってしまった体。
しかしこの世界では紙の地図が使われている。人工衛星などもこの時代には存在していないのだろうか。
チキュが一度滅んだということはわかるが、宇宙を旅するほどの科学力を備えた惑星Ziの人類であれば滅んだ地球で再度人工衛星を飛ばすくらいのことはできないものだろうか。
砂漠を飛ばす一行。サリーは助手席でウトウトし始めるが、すぐにバズが踏んだ急ブレーキで目を覚ます。
一行の眼前に現れたのは21世紀の戦闘機と空母だった。
空母がここまで持ち上げられるほどの天変地異だ。
21世紀の文明が地球上から一掃されてしまうことにも納得がいく。
しかしここまでの変化が地表で起きているとなると、気になるのは第5話で表示された地球儀のフォログラムだ。
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この部分は南北アメリカ大陸であると見てまず間違い無いだろう。
しかし先に述べた通り海底があの高さまで上昇するほどの天変地異だ。作中の地球の大陸は、僕らがよく知る地球の地図とは全く違う形をしている可能性が極めて高い。
そこで僕が導き出した考察はこうだ。
①ランド博士がサリーに託したペンダントに搭載された地図はリジェネレーションキューブのありかを示しているが、その地図はZiフォーミング前のものである
②地球考古学者であるアイセルがサリーから地図を見せられても現在地がわからなかったことから、ゾイドクライシス後の地球の全体像を示す地図は存在しない、あるいは秘匿されている
②は正直なところ、かなりあり得ない線だと思う。
惑星Ziから地球に来訪した移民船団。その船団に所属する船の全てが我先にと地表を目指したのだろうか。
犠牲を最小限に抑えるためにも、地上に降りる船と宇宙に残る船とを分けるのが普通では無いか。
事実、地球上の空気は第一世代には有毒で呼吸器なしでは呼吸が困難なのだ。全員が一斉に地球に降りることはリスクの方が大きい。
宇宙に人や船を残して地上の様子を観察する拠点にするということを考える者はいなかったのだろうか。
そうすればゾイドクライシス後に地上の正確な測定ができ、劇中のように地図が機能しなくなることもなかったはずだ。
また、スナイプテラの最高速度がマッハを割っていることから、航空技術に関する蓄積がないのでは無いかという考察を以前述べたが、地図が進歩していない作中の描写にはこのことも関係しているのかもしれない。
これだけ大きなものが惑星の覇権をかけて戦う共和国にも帝国にも知られていなかったのだから、航空機・人工衛星の類が現代の我々の生きる社会よりも遅れている可能性は極めて高いだろう。
さて、航空母艦に乗り込んだバズはジャンク品として価値が高い各種金属を船内に見つけてホクホク顔だ。
しかしそんなバズに釘を刺すのがアイセル。「軍事的な異物や資源は軍の管轄事項。この船は共和国軍のものになるわ」
そういえば惑星Ziから地球にやってきた人々はもちろん地上に領土を持たない人々だ。
帝国と共和国、明確にどこからどこまでが自軍の領有地であると言う線引きが曖昧なのかもしれない。
共和国軍への通信を試みるアイセルだったが、地形の影響か通信障害でうまく交信ができない。
見晴らしの良い場所に行き、再度通信を試みるため空母を離れるアイセル。
レオは甲板でカタパルトを探し出す。
父親の職業が関連しているのか、レオは旅先で出会う物事に詳しい。
レオが触れたことで動き出すカタパルト。
たまたまレオが最初に触れたものにだけ電力が残されていたらしくほかのカタパルトは触れても作動しない。
サリーはこの空母を共和国領であることを宣言したが、彼女が戻る前に「お宝」をゲットしてしまおうと思いつくバズ。
3人で船内をの探索を始める。
格納庫ではミサイル・爆弾類の中にまだ使えるものを発見。危険だから入るなと言われ膨れっ面のサリー。
彼女は一人で船内の散策を継続することに。
アイセルは小高い丘の上で通信中。
ここなら電波障害がなくスムーズな通信ができるようだ。
貴重な軍事的資源になりうる発見をしたと報告する彼女の通信の相手はディアス中佐だ。
「君には引き続き、彼らの監視と報告も頼む」
友好的に思えていたディアス中佐をはじめとした共和国軍と一行の関係だが、実は共和国側からするとレオたち一行は監視の対象だったようだ。
船内の探索を続けるサリー。
いくつものドアを開けて部屋の中を見ていくがめぼしい発見はない。
とあるドアを開けると、そこには怪しく光るものが……
その正体は朽ち果てたジャミンガの亡骸だった。
金属生命体の彼らにも寿命はあるのだ。
サリーがいた部屋の中で弾薬を見つけるレオ。
最初にバズと入った格納庫にあるものは風化して使えなくなっていたようだが、こちらの弾薬は使えるらしい。
100年経っても使える弾薬……凄くない?
バッテリーの生きているフォークリフトも発見。
100年間放電しきらないバッテリー、凄くない?
さて、そんな一行に近づく帝国軍の一団。
今回初登場となるディメパルサーを中心とした混成部隊だ。
ディメパルサーの追加装備は随分機体本来のシルエットの美しさを損なってしまっているように思う。少し残念。
「傍受した信号は、共和国軍のビーコンのようです。すでに領有を宣言しているようですが」
「実効支配はまだのようだな。今なら奪うことも可能だ。直ちに本部に報告。行動開始だ。」
ディメパルサーの追加装備は共和国の旗に照準を定め砲弾を発射。
共和国の旗とビーコンは無残にも破壊されてしまう。
【Bパート】
アイキャッチはラプトリア
Bパートは戦闘シーンから開始。
スコーピア、ラプトール2機を一瞬で行動不能に陥れるライガー。
ディメパルサーの砲撃をかわし、前足の爪を一閃。砲塔を切り裂くライガー。
「何て早さだ!」
「クッ!偵察小隊の装備では太刀打ちできんのか!」
更にはディメパルサーの最も特徴的な装備である背鰭のレーダーを丸ごともぎ取ると言う圧倒的な強さを見せつける。
偵察小隊を無力化したレオに、今度は援軍として現れたギレルのスナイプテラが襲いかかる。攻撃を躱すレオ。
「かわしたか」
「反応速度も上がっている?」
空からの砲撃にも対応ができるようになったレオとライガーに自信家のギレルも驚きを隠せないようだ。
しかし陸戦型ゾイド に対する飛行ゾイドの優位は圧倒的。
ミサイルの雨でついにダメージを受ける。
一度は地面に倒れ伏したライガーだが、すぐに立ち上がって走り出す。
攻撃を逃れるために甲板に乗ったライガーをギレルのスナイプテラは容赦なく襲う。
空を飛ぶスナイプテラに有効な攻撃手段を見いだせないレオ。
「ビーストライガーが空を飛べれば……」
そう呟いたレオの目に飛び込んできたのは先刻発見したカタパルトだ。
レオの脳裏に打倒スナイプテラのアイディアが閃く。
レオの掛け声でスナイプテラを倒すために動き始める一行。
レオとライガーが時間を稼ぐ間に甲板を切り出すラプちゃん。
サリーもバッテリーを運んだりと、作戦実行のため仲間も大忙しだ。
スナイプテラの攻撃を避けながらバズに火薬を用意するように頼むレオ。
一体何に使うと言うのだろうか。
傷を負ったライガーを執拗に追うギレルのスナイプテラ。
レオとライガーは攻撃をかわしながらやっとのことでカタパルトまでたどりつく。
こんな用意された場に敵が準備していたら普通は警戒するものだと思うが、漢ギレル、何と馬鹿正直に真正面からライガーに銃撃を浴びせる。
敵をギリギリまで引きつけ、タイミングを測って飛び立つレオとライガー。
これなら空中にいるスナイプテラにもビースト・オブ・クローが当たるだろう。
そう思われたが、何とギレルはこの攻撃を寸前のところで躱す。
「進歩がないなぁライオン種!終わりだぁ!」
カラクリがバレれば2度とこんな好機は訪れないだろう。初撃を躱されたことで後がなくなったレオとライガー。しかしレオはこう叫ぶ。
「まだだ!」
コクピット内でボタンを押下するレオ。
するとライガーと共に飛び立った鉄板の下が爆発し、失速して落下するのを待つだけだったライガーは再び加速を始める。
①甲板を飛び出してからずっとライガーの足に張り付いたままの鉄板(ライガーの爪はどれだけグリップ力高いの?)
②戦闘中、コクピット内からバズに爆弾のセットをお願いしたレオだったが、そのボタンはいつ受け取ったの?
突っ込みどころが多い……
カタパルトと爆薬を利用した二段ジャンプで見事強敵スナイプテラに一矢報いたレオ。
片翼を失っても飛行を続けることのできるギレルの操縦テクニックはやはり一級品といえるだろう。
「クッ!……フフフフフ……ハハハハハ!面白い。貴様で二人目だ。このスナイプテラに傷をつけたのは!」
不適に笑いながらギレルは虚空に消えていくのだった。
辛くも勝利を収めたレオに駆け寄る仲間たち。
レオは今回の勝利をもたらしてくれた仲間に感謝の言葉をかけるのだった。
「考古学者兼軍人には発破作業はお手の物だからね」
共和国軍を震え上がらせた赤き死神を退けたと言うこともあり、アイセルも得意気だ。
「でもまさかあの赤き死神に一矢報いるなんて、ディアス中佐以来ね。」
噛ませキャラ感満載のアルドリッジに敗戦を喫したディアス中佐だが、実はすごい人だった。
第4話ではギレルとの関係を「腐れ縁」と説明するだけに留めていた彼だが、共和国軍一個師団を殲滅させた「赤い死神」に初めて傷を負わせたというのは非常に大きな戦果と言えるのではないだろうか。
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「赤いたてがみの、ビーストライガー」
当初は自身にとっての障壁となるとは全く思っていなかった敵に手傷を負ったギレル。
レオとビーストライガーの存在をしっかりと敵として認識したようだ。
ディアスのライバルキャラというポジションかと思われたギレルだが、このままだとレオのライバルキャラになりそう……これでいいの?
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【アイキャッチ】
<Aパート>
ビーストライガー
<Bパート>
ラプトリア(アイセル機)
【登場ゾイド】
(主人公一行)
ビーストライガー
ラプトリア
(帝国軍)
ディメパルサー
ラプトール
スコーピア
スナイプテラ
(野生)
ジャミンガ(活動停止)
【登場キャラクター】
レオ・コンラッド
サリー・ランド
バズ・カニンガム
ジョー・アイセル
クリストファー・ギレル
ディアス中佐
【次回予告】
アイセル「 がトリングフォックスのライダー、バーン・ブラッドに賞金がかけられたそうよ。」
レオ「気をつけろバーン!その島には帝国軍の罠が仕掛けられてるぞ!」
「次回、ゾイドワイルドZERO 「フォックス捕獲司令」 行くぞ、ライガー!」
【ゾイド紹介】
ビーストライガー BEAST LIGER
<キャプション>
個体数の少ない希少なゾイド
追加装備による戦術の幅も広く
優れた運動能力と機動性を持ち
ギミック、地形を利用して対空戦も可能
スピード
★★★★★ ★★★☆☆ 8
アタック
★★★★★ ★★★★☆ 9
IQ
★★★★★ ★★★☆☆ 8
スタミナ
★★★★★ ★★★☆☆ 8
ディフェンス
★★★★★ ★☆☆☆☆ 6
ワイルドブラスト
★★★★★ ★★★★☆ 9
<音声>
ビーストライガー
伝説のライオン種のゾイドだ。ビーストライガーが発掘された記録は数少なく、発見するのは極めて困難と言われている。
進化解放エヴォブラストで展開する背中のタテガミクローを活かした攻撃は勿論、様々な武器を装着して戦うことも可能。大型砲を装着すると長距離から相手を攻撃できるぞ。
また、優れた運動能力と機動性を活かし、地形やギミックを活用して空飛ぶ相手へ攻撃することも可能だ。運動効率が上がると足のフィンが赤く輝くぞ。
ビーストライガーの可能性は無限大だ!