映文計

映画と文房具と時計、好きなものから1文字ずつもらって「映文計」。映画のことを中心に日々綴っていきます。

12/28(月)アトロク 716回

■18:00~18:30頃
「オープニング」→ 最新カルチャートピックス

新機材導入でスタジオの映像がクリアに!とのことだったが、遠隔参加の宇多丸さんの小さい画面では恩恵はそれ程分からず……?

 

クマス:アフター!

宇多丸さん:シックス!

クマス・宇多丸さん:ジャンクション!!

 

クマス、明日から群馬県入りでニューイヤー駅伝に備える。

コロナ対策を最優先で臨むとのこと!

日比ちゃんも明日から群馬入り!

 

宇多丸さん:玉袋筋太郎さんと15:00から、十分にディスタンスに気をつけて男二人しっぽり忘年会。

<そんなにエクスキューズしなくて良いのに……というくらいエクスキューズしまくりで、メディアに出る人間としての宇多丸さんが如何に注意してメディアを通して発言しているのか分かる>

 

カルチャーニュース:先週のグラビア総選挙で大活躍だった倉持由香さん、第一子妊娠を公表!

 

アトロクブックフェアにて、ジュンク堂池袋本店で全ジャンル売り上げ1位!快挙!

 

スチャダラパーとのコラボ曲「フォーエバーヤング」関連のTシャツとエコバッグ発売中!

ライムスター:黒

スチャダラパー:白

 

宇多丸さん:ディズニーが映画館での公開を止めDisney+限定配信を決めた『ソウルフル・ワールド』を観た。

これが「流石ピクサー!」と言う表現で最高!

実世界とソウル界の音楽の違い等など見所沢山。

現世の陰影表現がバキッとハッキリ。だから自宅鑑賞でも部屋を暗くして観て欲しい。映画館向けに作っているので……

SNSで話題になっている「作中の日本語フォント」の無神経さ……

「映画に関わっている一個一個の努力舐めんなよ」という感じ。

また、エンドロールも日本版しか流れない。吹き替えキャストしか表示されず、原語版で誰が声を充てているのかが分からなかったり。

『マンダロリアン』もあり、Disney+加入は必須となっているが、雑な仕事してると良くないよDisney Japanさん、というメッセージ。

 

■18:30~18:50頃
「カルチャートーク」→ てらさわホークが選ぶ「2020年ベスト・シュワルツェネッガー」

今日はエコーありの「ナ〜ウ!」で登場。

「ランボー幸せ会議」以来の登場。

 

■19:00~19:25頃
「LIVE & DIRECT」→ DJ KAORI

 

 

■19:40~19:55頃
「新概念提唱型投稿コーナー」枠→ ザ・ファーストマン~宇宙で初めてコレをやった~

 

 

■20:00~20:45頃
「ビヨンドザカルチャー」→ 2020年ベスト配信映画&ドラマ大賞 by村山章・桑原裕子

 

村山さん

『ディキンスン〜若き女性詩人の憂鬱〜(AppleTV Plus)

『マンダロリアン』(Disney+)

『ビバリーヒルズ再開白書』

 

 

 

村山さんのおかげでS・クレイグ・ザラー推しの番組になってしまった!

『グレイハウンド』セリフに頼らない微妙な表情の演出、見事!

 

桑原さん

『愛の不時着』(Netflix)

『ラブクラフトカントリー』(スターチャンネル)

『ラチェッド』(Netflix)

 

前回登場は昨年12月。大腸憩室炎で宇多丸さん不在時。

 

宇多丸さん:みんなリモート参戦は『めぞん一刻』みたい。

 

村山さん:『ディキンスン』については以前AppleTV特集で散々話した。

トムハンクス監督の『グレイハウンド』など、Apple TV plusは後発VODだからこそ質を重視した作品が目立つ。

『ディキンスン』は新年に新シーズンもスタート。詩人エミリー・ディキンスン(日本ではディキンソンという表記の方が広く知られている)伝記ドラマ。

天才子役として知られたヘイリー・スタインフェルドが主演。

1stシーズンが終わり、徐々に全く部屋から出なかった人物として知られる晩年のディキンソンの時代に近づいている。

『ブックスマート』や『私の若草物語』と同じ文脈で語ることができる一作。

これらが好きならみんな好き!

Apple TV plusというプラットフォームの知名度の問題からこの作品が知られていないことへのもどかしさがある。見て欲しい。

 

『マンダロリアン』

SWスピンオフのビッグタイトルなのでこういった場で名前をあげるのも気恥ずかしいが選出。

SW世代だが自分はSWという作品に夢中になったことが今までなかった。

これを見て「もしかして自分はSWが苦手だったのではないかもしれない。」と気づいた。

再発見したのは「SWの世界が非常に魅力的である」ということ。

宇宙の辺境にいる賞金稼ぎの話。

ベイビーヨーダと賞金稼ぎの『子連れ狼』的作品。

『トレマーズ』『七人の侍』『恐怖の報酬』的なエピソードもある。

これらが各エピソードを担当した監督のマニアックな要求を満たしているというよりも、「SW世界はこんなにも描ける余地があったのだ」ということを表明している点がよい。

惑星を映したシーンの奥、目の前を横切る多様な要素が「SWの世界にお邪魔した」という気持ちにさせてくれる。

ベビー・ヨーダの可愛さにメロメロ。擬人化されすぎていない。どこまで通じ合っているかもわからないキャラ造形も良い。

 

『ビバリーヒルズ再会白書』

90年台の大ヒットドラマの関連作。

20年ぶりの続編と思われがちだが、続編ではない。

ブランドン、ブレンダという双子がメインキャラにいたが、その二人の「キャラクター」は出てこない。

その代わりに、その二人のキャラを演じたキャスト二人が本人役として登場する。大人気作品に出演してその後のディスコグラフィに苦労した二人を描くメタ視点のドラマ。

オリジナル吹き替えキャストが全員戻ってきている(亡くなった水谷さんのみ別声優に)。

S1で終わってしまったのが残念だが、シリーズファンには是非見て欲しい。

 

 

桑原さん

『愛の不時着』

4〜5月以来、半年ほど韓国ドラマ以外観ない日々が今まで続く。

韓国ドラマにドハマりしたことで『ザ・ボーイズ』、『クイーンズ・ギャンビット』も最近まで全く観ることができなかった。38度線を隔てたロミオとジュリエット。

北朝鮮の生活風景を克明に描く。私たちにとって未知の世界。過去の日本の様子を見ているような気持ち。

韓国ドラマは間にCMが入らない?ということで作中にスポンサー提供の食品を初めとした商品が入り込みまくる。

中隊長と部下4人にときめき。何度もあるお別れシーンは展開が完全にわかっているのに「頂戴頂戴!」と思ってしまう。

キャストから辿っていろいろな作品を鑑賞。『82年生まれ キム・ジヨン』でやっと終わることができた。

 

『ラブクラフトカントリー』

全然うまく説明できない作品。タイムトラベルSF、悲恋、インディ・ジョーンズ……多種多様なスタイルで各エピソードが展開される。

俳優さんが羨ましい。(毎回テイストを変えてとってもらえることに対して。)

クトゥルフ神話由来の怪奇現象……など。

黒人差別が根強い時代のため、ホラー作品でもないのに迫害の恐怖を感じる。

町山さんが解説を配信。ドラマに登場したキャラが実在した人物なのか分かって良い。

 

宇多丸さんも鑑賞。久々に黒人が白人に化けるというような素晴らしいレベルの特殊メイクを見た。

 

『ラチェッド』

ライアン・マーフィ企画・監督。

『カッコーの巣の上で』に関連した作品だが、こちらを見ずとも楽しめる。

「精神病棟版プリズンブレイク」ともいうべき作品。

サラ・ポールソンが出るだけでロクでもない作品という先入観で見てしまうが、案の定ロクでもない。

女性に優しい世界。凄惨なシーンに顔をしかめる部分もある一方、爽快な一面も。

(宇多丸さん:ピカレスクロマンみたいなね。)

解離性人格障害のキャラも生き生きしてる。女性が性的に消費されて傷つくような展開はない。

怖いしグロイけど安心してみることができる。救われる。

 

スターチャンネルからのお知らせ

『ラブクラフトカントリー』配信は12/31まで。

BS10・スターチャンネルでは毎週木曜放送、次回は1/7(吹き替えは1/4、1/3に1〜3話まで一挙放送)。

 

 

桑原さんはもともと村山さん推薦で出演してもらったので共演は非常に良い。

 

ベスト配信映画

村山さん

 

『もう終わりにしよう』(Netflix)

天才と呼ばれるチャーリー・カーフマン作品。前作はDVDスルー。ネットでは「難解」という評価。

宇多丸さんは原作を読んだら理解の助けとなった。

解説が欲しいという意見がネットでは多かったが、村山さんはすんなり観ることができた。

女性のモノローグで進行するストーリーで誰もがその女性を主人公だと思うが実は……

取り留めのない思考の流れが映画になったような作品。負の感情に裏打ちされた作品なので見ていてしんどいところもあるが、奇妙で美しい作品。実はピクサーの『ソウルフルワールド』と通底する作品ではないかと思った。

 

『ボーイズ・ステイト』(AppleTV+)

コロナで劇場公開見送りに。

リアル『帝一の国』。選りすぐりの高校生が集められ、架空の州知事選挙を行う。

陰謀、駆け引きがすごい。エキサイティングな選挙戦を描いた作品。

何故分断が解消されないのかなど社会の問題が面白いくらいよくわかる。

障害を持つ少年「僕は障害があるが、努力をして代表に選出された。アメリカは努力をすれば叶う!認められない人間は努力が足りない!」という、マイノリティが体制側に取り込まれマキャヴェリストとなっていく様子なども面白い。

 

『サウンド・オブ・メタル-聞こえるということ』(Amazonプライムビデオ)

メタルドラマーが重度の難聴になり、その後をどう生きていくかを描く。

リズ・アーメッド主演。

映画館の音響を計算して作られた作品なのに劇場公開をされなくなったのが残念。ヘッドフォンで楽しむと作品の魅力がより掴めるかも。

ヘッドフォンで周りの音から離れることで、「難聴」という主人公の実情を味わうことができる。

「今ならでは感」で配信ベストに入れた。

 

桑原さん

 

『ボーイズ・イン・ザ・バンド』(Netflix)

1968年オフブロードウェイで上演された舞台作品『真夜中のパーティ』の映像化作品。

2018年に50周年で記念上演されたが、今回のNetflix版はその時のキャストをそのまま使っている。

キャストはホモセクシャルの男性9人のみの一幕ものの劇。演劇好きでないと楽しめない作品と思いきや誰もが楽しめる作品。

同性間の性交渉を禁止した法律の残る時代、演者もオープンリーゲイの方。

 

『ハーフ・オブ・イット:面白いのはこれから』

ムービーウォッチマン選出作品以外で一番人気だったのはこの作品かも、と宇多丸さん。

文学の際に秀でた女の子が「女の子に告白したいからラブレター代筆してくれよ」とスポーツ系バカの男の子に頼まれてその二人が恋愛関係に……という展開を予想したところ見事に裏切られた。

桑原さん選出の映画は本作も含めてほとんど。違和感なく同性同士の恋愛を観られるようになった。

過去のドラマ『フレンズ』を観ていて思ったが、当時は「同性愛を描くなんて挑戦的だ」と受け入れられていたのが嘘のよう。隔世の感がある。

「男女の友情は成立するのか」という問いかけすら今後は古くなるのではないかと感じた。

 

『続ボラット 栄光ナル国家だった カザフスタンのためのアメリカ貢物計画』

「ありがとう」という気持ちでいっぱいだった。この直後のアメリカ大統領戦で希望を見たとのこと。

「録でもない優しい世界」というテーマ。ボラットに「優しい世界とは何か」を教えてもらった。

「感謝の一作」

 

お知らせ

 

村山さん

1/23

しりあがり寿先生のイベント、無観客ライブ配信。

新宿ロフトから十時間配信。「さるハゲロックフェスティバル」

 

桑原さん

「KAKUTA」という劇団のHP確認よろしく