(実際の更新は2021-01-05 17:58:51だったが、日付順とするため投稿日時を1/1に変更とする)
■18:00~18:30頃
「オープニング」→ 最新カルチャートピックス/山本アナの2020ベスト映画
「ポン♪ポポポポポポン♪」という“The 和風”なBGでスタート笑
大晦日の放送がしめやかに一年を〆る感じだったので、元日の放送があることを寝る直前に奥様に指摘されるまで気付かなかった宇多丸さん。
「2020年」が完全に過去のものに。
『ニューヨーク1997』と言う映画があるが、「1997」という数字そのものが「未来」を表す記号だった。
今なら『サイバーパンク2077』。
しかし、過ぎ去ってしまえばその年はすっかり過去になる。
タカキの37歳とは思えない「若手」感。
宇多丸さんは業界だと「ぶっちぎりの最年長」。
ラジオパーソナリティも10年以上務めているので「ぺーぺーでござい」というスタンスも取れなくなっている。
自分としてはそのスタンスが一番良いんだけど……
しゃべりの訓練を受けてないんだよと宇多丸さん。
宇多丸さん、ランバ・ラルみたいな大人になりたかった。
<※注:1st作中、ランバ・ラルは35歳です笑>
ガンダムはアムロの父親のテム・レイが「大人のロールモデル」としての役割を担っていない。
憐れみすら誘うキャラ造形。
そんな中で作中唯一と言っても良い大人のロールモデルがランバ・ラル。
自分はマチルダさぁ〜んの立場……笑
劇場版アニメ『鬼滅の刃』の「煉獄さぁん」連呼の感動は「マチルダさぁ〜ん」連呼の感動の現代的アップデート!笑
「ダメだなこれ。今年52がガンダムと鬼滅の刃モノマネで喜んでるようじゃ」www
先週金曜日は宇多丸さん結局8時間連続で映画談義を聴くことにwww
しかも酒飲みが例年より少なかったため、素面で聴き続けるデスマッチ!
タカキは年末年始『僕のヒーローアカデミア』と『呪術廻戦』を履修。
ウォッチマンお休みのため、先週紹介された映画チェックした宇多丸さん。
『アンダードッグ』良かった!
森山未來さんは海外ではホンモノのボクサーと勘違いされたくらい。
北村匠海さん。たかはしようじさんに「今後50年日本映画を背負って立つ」と言わしめたけだあって素晴らしい演技。
■18:30~18:50頃
「ムービーウォッチメン」枠→ 今週はお休み・リスナー新年挨拶TEL
乾杯師やまひろさんと乾杯。
時間読みミスでトーク中にCMイン笑
山本匠晃アナのシネマランキング(の続き)
まずはベスト10選出作品のおさらいから。
10位:アンカット・ダイヤモンド
9位:透明人間
8位:異端の鳥
7位:ボーダー 二つの世界
6位:グッド・ボーイズ
5位:リチャード・ジュエル
4位:1917 命をかけた伝令
3位:ミッドサマー
2位:パラサイト 半地下の家族
1位:ブルータル・ジャスティス
宇多丸さん:素晴らしいランキングでございますけども、山本さんといえば食べるシーン、咀嚼シーン。4位以下もその手のシーンが多いように思うが……
タカキ:4位から7位までは行きたいんですが7位の『ボーダー』のボリュームが……
宇多丸さん:僕も「ベスとラブシーン・ベスト食事シーン」部門に選出したしね。
4位:1917 命をかけた伝令
とにかく大好きな作品。終盤の走って走って、落ちて、濡れて、それから人混みかき分けて群の突撃の中横断していくというあの一連の流れが好き。
食べたり飲んだりが気になる。
一番は牧場で飲むミルク。
モ〜という牛の鳴き声に気づく。主人公がバケツの中に入ったミルクに気付く。蹴ってバケツの蓋を取って、揺れるミルクの水面。
トロンとした濃厚なミルクのとろみを感じられ、「いいスタートだな」というタカキ。
無調整の牛乳を手酌で味わうところが大好き。
戦地で汚れた黒い手で手酌で救うことで際立つ牛乳の「白」。
輝きを放つ白。目が覚めるようなホワイト。「戦地で見つけた牛乳」。すごくきれいに見える。
宇多丸さん:それこそ「死の世界」。(映画の演出上)彩度を抑えた灰色の世界だからね。
タカキ:ミルクを啜る音、「あ〜、あ〜」という漏れる声。「あ〜」と吐息を漏らした後に「美味ッ!」という声が聞こえてきそう。
空腹の中ありつけたうまみが伝わってくる。
水筒に補充する時の音も良い。蓋を取る「スポン」という音、注ぐ時の「ジョロジョロジョロジョロ……」という音。ある種ののどかさが流れるなか聞こえてくる戦闘機の音。
シーンの切り替えのテンポ。緩和の中に緊張が飛び込んでくる流れが良い。
宇多丸さん:全体的にある展開の終わりに次なる展開の始点が割り込んでくる作りになっている(大意)
タカキ:ミルクの行く末も良い。ミルクが親と生き別れた赤ちゃんにたどり着く。「これ牛乳配達!」みたいな。命をかけて走って、届く。
宇多丸さん:死にまみれたこの映画の中で「命をつなぐ」ものになっている。
タカキ:序盤ハムとパンが出てくるのも食事シーン付きとして好き。
戦地で食事を仲間に分け与えるシーンが好き。「プチッ」というパン千切り音も入っている。
そのあと「靴みたいだな」という食レポ?が入るのも良い。
5位:リチャード・ジュエル
俳優ポール・ウォルター・ハウザーの可愛さ真っ直ぐさに悶絶。
過去ランキングに入れた『アイトーニャ』にも出演。
最後のチョコドーナッツが良い。
一件落着の中、不安がりながら食べる食事。バストショットで一瞬映ったリチャードの腕と手が震えている。本当に一瞬。
このシーンを見て涙が止まらなかった。
「僕はいくら追い回されても構わない」というシーンが前にあったが、この震えで本当は怖かったであろうことに気付いた。
サム・ロックウェルの寄り添う姿勢と「君はがんばったよ」と最後にかけたセリフが涙を煽った。
チョコで始まり、チョコで一件落着という構成が良い。
スニッカーズで二人の交流が始まった。
6位:グッド・ボーイズ
食事というより一番笑ったシーンのある映画ということで選出。
肩が外れて治すシーン。
大きなゴミ箱に肩をぶつけたら治るそうだ、ということで治そうとする。
声のトーン、声の高さ、間が最高!
ぶつけた瞬間に出す叫び声。吹き替えも良いが字幕版が最高。
作中の3人組が良いので是非見て欲しい。
7位:ボーダー 二つの世界
<残り4分というところでボーダー評に入るということで「どうしようどうしよう」というタカキ。「ボーダーだけで二時間行けるでしょう」という宇多丸さん。バタバタ感www>
主人公ティーナと男性なのかな?というボーレ。
まず大好きなのが、同居人と食べる茶色い太麺のミートスパゲティ
宇多丸さん:不味そう〜
タカキ:ここ大好きで……
宇多丸さん:本当に(「食べる」ではなく)「口に入れる」っていうかさ。ティーナは人間界のものを全然美味いって思ってない感じもあるよね。
タカキ:それが一発でわかる。食の進まないティーナがスパゲッティの表面をフォークで撫でて、その時「ネチネチネチネチ」っていう音が出る。
ティーナが食事を楽しんでいない感じと、スパゲッティが冷めていてさらにこびりついている感、太麺が伸びている感、そしてティーナと同居人の冷めた関係・食卓の雰囲気が温度感で一発で伝わってくる。スパゲティを撫でている感じで。
同居人の俳優の演技が素晴らしいと感じた。嫌な感じの詰まった食事シーン。同居人の食べ方がベチャクチャクシャクシャしかも雑誌見て喋りながらというだらしない。
スパゲティを口に運ぶ際の「ハフ」という吐息もだらしない。
フォークが歯に当たる「カチカチ」という音も俳優の素晴らしい演技。
ロング缶のビールらしき飲み物も「ゴクゴク」ではない「シュルシュル」のような音で「ちゃんとして!」という感情を起こさせるもの。
食卓でネズミの話をするところにハエの飛ぶ「ブ〜ン」という音が聞こえてくる。
ボーレのサーモン一気喰いシーンも良い。
不燃お腹のバイキングで他の客がいろいろな料理を少しずつ取っていく中、サーモンの乗ったトレーを傾けて自分のさらにボトボトと取っていく。
そのサーモンを手で鷲掴みにして食べていく。獲物を取って「俺のもの」と主張して食べる野性味を感じる。「ボーレってこんなやつだよ」というのがこれだけで伝わってくる。
幼虫を食べるシーンも良い。ティーナの顔芸○
「本能と理性の揺らぎ」を描いた食事シーンが好きなタカキにとってはたまらない。
木の皮を剥いで幼虫を食べ始める様をみて「うわ〜食べやがった」とおもいつつ「あれ?でもなんか意外といけてんのかな?」というすごい演技。表情を変えていないのに目で伝わってくる。
宇多丸さん:しかも特殊メイクバッコリしているからね
タカキ:そうですよね!すごいですよね!
自分の中で「ダメだダメだ」と打ち消すように「やめなさいよ!」と諫めるが、顔は「美味しそう」という表情。
ボーレから「本当は欲しいんだろ?」と言われ、「ふふ、まさか」というが、明らかに痩せ我慢の表情に変わっている。
顔に幼虫を近づけられ、ついにパクリ。
「クチャリクチャリ」口を開いて「ゴクリ」。「あ、うま」という感じ。
注目は咀嚼がゆっくりである点。これは味わって食べているから。
また、目も泳ぎ、瞬きも増えている。
咀嚼を終えた後のしっかりとした飲み込み。
飲み込んだ後一瞬ペロリと舌を出してしまっている。おいしいということを抑え切れていない。
宇多丸さん:前々から凄いと思っていたけどこれは岩田さん、映画秘宝でタカキにページを渡して「食べる」特集とかどうですか?
見て欲しい映画は番組メールアドレスまで。
最終的に宇多丸さんが見られなくても三角絞めさんが見てくれます!
RN:たけさん 出演
美容師の方。
■19:00~19:25頃
「LIVE & DIRECT」→ 1966カルテット
■19:40~19:50頃
「新概念提唱型投稿コーナー」→ 抽象概念警察
ふんどしゆで太郎さん
「歩行者天国」
歩行者が歩きにくいところを「歩行者地獄」とは言わないし、高速道路を「自動車天国」とは言わない。
宇多丸さん:1970年年代ワード?
Wikipediaを開く構成作家古川さん
:歴史的には1887年、明治に神楽坂で行われていたのが初めて。しかし大々的に行われたのは1970年に銀座・新宿・池袋・浅草の4ヶ所で実施されたのが初めて。
美濃部都知事時代。人手は78万人。
宇多丸さん:歩きにくい場所を「歩行者地獄」とは言わないとたれ込みにあったが、70年代の記憶からすると「歩行者天国」は「交通地獄」という言葉から生まれた言葉のはず。
モータリゼーションの拡大により、1970年代に「交通地獄」が当時あったはず。
どうだ!
古川さん:当時の言葉としては「交通地獄」ではなく「交通戦争」という
言い方がされていた。高度成長時代自動車の爆増を受けてなされた施策。
タカキは歩行者天国が苦手。
流れが定まっていない秩序なき空間のように感じるから。
宇多丸さん:「歩行者天国」とフルワードで言うと銀座が思い浮かぶが、「ホコテン」というと原宿が思い浮かぶ。
ホコテンでたけのこ族が躍っていた。
それを観た海外メディアが「海外ではあなたたちのような人をBボーイと言うんだよ」と言われた。
ホコテンは日本のヒップホップ文化の生まれた場所!
※残り時間でタカキさんのシネマランキング続き公開。
『ボーダー』のエスカルゴを食べるシーンから。
エスカルゴをチューチュー食べるシーン。
図々しい同居人、ティーナ、ボーレ三人が一堂に会して食事。
ストーリーの流れが切り替わったシーン。
野性味剥き出しでエスカルゴの中身を吸い出すティーナとボーレ。
一方序盤はあんなにだらしなく食事していた同居人が道具を使ってエスカルゴの中身をほじくり出している。
そして同居人が野性味溢れる二人に引いている。
BGも会話も無いまま二人がエスカルゴを吸い出す「チューチューチュージュルジュル」という音に引いてしまう同居人。
序盤のティーナと同居人の関係が逆転したように見えて良い。
「剥き出し感が良いんだよなぁ」とタカキ。
宇多丸さん:人を選ぶけど丁寧に演出された凄い映画
8位:異端の鳥
嫌な描写の宝庫。こんな自分にとってもドスンと来すぎて8位。
忘れられないのはワインとスープと猫の交尾のシーン。
「ウェ〜」と思ってこびりついている。
動物を使って「よくこんなシーン撮れるな」「鳥の使い方も最悪」
9位:透明人間
シーツ、ペンキを使ったシーンも良いが、最後の包丁布使い方。
10位:アンカットダイヤモンド
物欲で人が深みにハマっていく様子が大好き
■20:00~20:50頃
「ビヨンドザカルチャー」→ 本当にすごいアクション映画はこれだ! by 谷垣健治監督
歴代1位のアクション映画は
『ポリス・ストーリー』!現代アクションの一つの型を作ったから。
この作品をどう突破するかがその後のアクション映画の一つの指標になった。
ジャッキーによる「俺が現代もの、刑事もの撮るならこうだ!」という意気込みで作ったもの。
『ワイルド・スピード』にも借用された演出も。
よくみるとアクションシーンの落下点が曲がっているシーンが。
どれだけリテイクしたのか物語っている。
1vs3の立ち回りが「立ち回り」ぽく無い=振り付け感が無い。
1時間32分目にやってくるシーン。
ジャッキーに入るキックは「脚」ではなく靴とズボンを履かせた「手」で成されている。
脚よりも腕・手の方がコントロールがしやすい&スタントマンもジャッキーに蹴りを入れられないという問題を解消かつアクションのテンポアップ。
最初に言及したのは1時間14分目。
『燃えよデブゴン』
ドニー・イェンとの馴れ初め。
「東京を使ってアクションをしたい」という目的のために東京をセットで表現した。
東京タワーを使ったアクション。
「日本を舞台にするならここ!」と採用。
ジャッキー映画でも香港映画でも最近は無い高いところでのタイマンを撮りたかった。
「お屠蘇を30杯くらい飲んでから観にいっても分かる映画」
このアクション映画が凄い マイナー作品編。
このアクションスターが凄い編。
隠れた名作アクション映画として『ウィケッド・ゲーム』(2000年)を紹介。
坂本浩一監督、アルファ・スタンク、横山誠監督。パワーレンジャーを撮っていた人たちが自分たちがやりたいことをやろうぜ!と話し合い、お金を出し合って500万で撮った自主制作映画ながら高クオリティ!
当時のパワレンのスタント再現、スカイダイビングでの格闘。
007のセカンドユニットのスタント担当の人が休暇に手伝ってくれてアクションシーンを撮った。
■21:00配信
「Spotify podcast限定・別冊アフター6ジャンクション」→ 番組クルーのシネマランキング2020